彦根市空き家等の適正管理に関する条例(素案)についての意見公募手続結果

更新日:2019年08月30日

案件名

彦根市空き家等の適正管理に関する条例(素案)について

意見等の提出期間

平成24年9月18日(火曜日)~平成24年10月19日(金曜日)

問い合わせ先

建築指導課

電話 0749-30-6125
ファックス 0749-24-8517

意見募集の趣旨

 近年、急速な少子高齢化や家族の世帯分離による遠隔地への居住等により、長年利用されていない建物が増加し、適切な維持管理が行われないまま老朽化が進行し、また、放置されることで防災や防犯の面からも隣接する建物や周辺に悪影響を及ぼすなど、さまざまな弊害を生む事例が全国的に多く見られるようになりました。
 本市におきましても、このような事例は例外ではなく、国が5年毎に実施します「住宅・土地統計調査」によると、現在、8千戸の空き家が存在し、年々、空き家等が増加していく傾向にあります。
 今後、このような適切に維持管理が行われていない空き家等も同じく増加することが予想されることから、空き家等が放置され、管理されなくなることを未然に防止するため、所有者等の責務を明確にし、市として所有者等に対し、適正な管理を求める助言、指導、勧告および命令を規定し、さらに、命令に従わない場合は公表する規定を定めることによって、所有者等に空き家等の適正管理を強く促していくことを目的とした条例を制定することとしました。
 お寄せいただいたご意見等について、これに対する市の考え方を整理いたしましたので公表いたします。
 なお、お寄せいただいたご意見に対して、個別に回答はいたしませんので、ご了承ください。

  • 意見の件数 11件(4人)
    内訳
     案の修正を行うもの 0件
     案の修正を行わないもの 1件
     すでに案に記載済みのもの 3件
     その他(参考意見) 7件

(ご意見をお寄せいただきありがとうございました。)

意見を反映させた公表資料

意見の概要および市の考え方

 いただいた意見の概要およびそれに対する市の考え方は、次のとおりです。

1.命令・公表について
意見の概要 意見数 市の考え方
 老朽化した建物、大きく成長した樹木などは、地震・強風などにより倒壊する危険があり、人や隣家への危険を考えると放置しておけません。そこで、命令に従わない(従えない)時は、「その建物の取壊しおよび樹木の伐採等は彦根市において実施する。」という文言を挿入する。
 命令・公表しても対処しない人は必ずいます。是非、彦根市で強制的に対処ができるように明記をお願いします。
1件  この条例は、改善命令や氏名等の公表で、所有者等の管理責任を強く促し、空き家等が放置され管理不全な状態になることを未然に防止することを目的としています。また、空き家等については、所有者の私的財産でありますので、彦根市で強制的に取壊す等は困難であると考えます。
2.その他
意見の概要 意見数 市の考え方
 空き家を所有している者としては、更地にすると固定資産税が4~6倍に増えると聞いており、解体工事費に数百万円、更に固定資産税が増えるのでは、生活に困窮します。
 固定資産税が増えることなく、また、解体工事費に対する補助金制度の設立をお願いします。
1件  固定資産税については、地方税法をはじめとする関係法令に基づき、法令の規定の範囲内で適正かつ公平に課税していますので、特段の理由なく、課税を軽くすることは困難であると考えます。
 また、解体工事費に対する補助金制度の設立については、空き家等は所有者の私的財産でありますし、老朽化が進めば行政が補助してくれるという考えを所有者が抱き、管理責任の放棄を助長する等の問題もありますので、困難であると考えます。
 郵便受けが詰まり、はみ出したチラシが散らかっている時がある。また、詰まった郵便受けは不審者を誘っているようで危険ですので、空き家等の郵便受けは完封するか取り外すこと。(牛乳箱共) 1件  この条例に該当する空き家等がある場合は、その敷地も対象としますので、空き家等から離れた郵便受け等についても、適正管理の一つとして、所有者等に強く求めていくことになります。
 朽ち落ちた建物をいつまでも放置していると不審者が悪事を起こす心配があり、また、白アリの巣になりますので、そのような建物は解体撤去すること。 1件  空き家等については、所有者の私的財産でありますので、解体撤去の判断は、所有者がするものと考えます。
 放置してある樹木は、台風や落雷により災害が発生する恐れがあるため、根元から切り取ること。 1件  この条例に該当する空き家等がある場合は、敷地も対象としますので、樹木についても、適正管理の一つとして、この条例で所有者等に強く求めていくことになります。
 雑草が生い茂った空き地は、ゴミ捨て場になる恐れがあるため、最低でも年一回は除草を行うこと。 1件  空き家等がない空き地については、「彦根市廃棄物の処理および清掃に関する条例」で清潔を保つように努めるものと定めていますので、今後もこの条例に基づき、必要に応じ、所有者等に対して口頭や文書で助言等を行います。
 空き家等がある地域では、防災の観点から、環境を整備する必要があり、その費用として「防災整備税」を設立し、空き家等の所有者から徴収する。 1件  地方税法をはじめとする関係法令に基づき、法令の規定の範囲内で適正かつ公平に課税していますので、「空き家等」であるという理由で、新たに「防災整備税」を設立し、所有者に課すことは困難であると考えます。
 老朽化により人が居住できない建物は土地家屋固定資産課税台帳から抹消する。また、抹消決定後、1年以内に所有者は建物を解体撤去する。また、その工事は市が引受ける(所有者は実費を市へ支払う)。
 人が居住できない危険な建物や万人が廃棄物と認めるものを放置する所有者には、通常よりも高い税率で課税する。
1件  固定資産税については、地方税法をはじめとする関係法令に基づき、法令の規定の範囲内で適正かつ公平に課税していますので、「老朽化により人が居住できない建物」という理由で、土地家屋固定資産課税台帳から抹消することや「人が居住できない危険な建物や万人が廃棄物と認めるものを放置する」という理由で、課税を重くすることは困難であると考えます。また、空き家等については、所有者の私的財産でありますので、期限付きで解体撤去を求めることは困難であると考えます。
 管理委託制度を設立する。 1件  管理委託制度の設立については、条例を施行するにあたり、有効な方法の一つであると考えますので、今後の検討課題とします。
 条例に従わない所有者には、固定資産税率を通常の2.5倍にし、2年目も放置するようであれば、段々、加算する。 1件  固定資産税は、地方税法をはじめとする関係法令に基づき、法令の規定の範囲内で適正かつ公平に課税していますので、「条例に従わない」という理由で、課税を重くすることは困難であると考えます。
 市街地と農村では隣地への影響は非常に異なる点が多いと思います。
 農村の空き家は狸の巣になったり、蚊の発生が非常に多く、屋敷内は雑草が繁茂し、隣地に日影を落としたり、落ち葉や小枝が樋に落ち、雨水排水に支障を来たしています。また、町内を流れる川も町内動員で清掃していますが、ドブ川と化し、火災が発生しても使用不能の状態です。さらに、屋根にも雑草が繁茂している建物など、完全に管理を放棄している状態です。
 よって、空き家等の適正管理について、所有者等に強く指導して欲しいです。
 また、農地についても、休耕地化し、雑草の繁茂による隣地への被害も大きく、今後、早急に対応する必要があると思います。
1件  この条例は、空き家等が放置され管理不全な状態になることを未然に防止することを目的とし、改善命令や氏名等の公表により、所有者等の管理責任を強く促していきます。
 また、農地の適正管理については、農業委員会で、必要に応じて、所有者等に対して口頭や文書で助言等を行っています。

この記事に関するお問い合わせ先

企画振興部 まちづくり推進課

電話:0749-30-6117
ファックス:0749-24-3288

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