総評
短詩型文学としての川柳に大切なことは、まず、「何を感じ」、「何を訴えたいのか」、をはっきり決めることである。それから、「それをどのように表現するか」、に工夫をこらすことになる。
作りっぱなしは、いけない。始めは、これでよい、と思っていても、後になると、欠点が見えることが多い。推敲を重ねることを実行していただきたい。また、辞書・辞典を身近に置いて、頻繁に引く癖を付けることも実行してほしい。
五・七・五音の基本的リズムを大事にしていただきたい。合計十七音に納まればそれでよい、としてはいけない。五音、七音の組合せを常に心に置いて作句することを心がけてほしい。
世の中の移り変り、生活環境や自然環境などの変化、あるいは、身の回りの変化にも敏感になってほしい。川柳は、時代の流れに無関心ではいられないからである。
(青木十九郎・中野美智子)