粥をたく
夫の枕辺に 丸い石油ストーブをおき土鍋をのせ 粥をたく さらりとした粥をたく
フツフツと米がおどり かたちをくずしてほどけてゆく ねばらず 煮とけず 箸の先にまつわりつかぬような さらりとした粥をたく 上ずみに湯気がなくとも 中はほんのりの温かさ
雪のような白いさらりとした粥が煮上りました 少しの患いで薄くなった背を丸めて 夫は粥を さらさら音をさせ口にはこぶ
春が早目に来るように 菜の花を椀の中にそえました