入選
( 評 )
小倉百人一首には多数の恋の歌が収録されている。「巡りあひて見しや夫ともわかぬまに雲がくれにし夜半の月かな」「恋すてふ……人知れずこそ思いそめしが」「忍ぶれど……物や思ふと人の問うまで」等々、そこはかとなく乙女心をくすぐる。それらの一首に心を引かれたのであろう。
(紫水)