特選
( 評 )
美しくやがて哀しき躍り食い。産卵に遡上する白魚を四ツ手網で掬い獲る風景と、かけ離れた躍り食いが一句の中に介在している。魚体の透明感がこの句を盛りあげた。目の動きを追う人の目も泳ぐ。
(湖風)