本年は、応募者数も投句数も昨年度よりも残念ながら少し下廻りました。選考に当たり、古株鏡水宗匠、今井三日月先生と昨年度より勉強をさせていただいております西村吟雪の三人で一句一句慎重に、合同審査会において吟味致しました。どの句も新鮮な秀吟で、句者の心を詠まれており甲乙付けがたく、選考に苦慮いたしましたが、限られた「三十二句」を選定させていただく事が出来ました。残念ながら、選外になられた方にはご理解ご容赦賜ります様お願い申し上げます。
　今回「子らの夢」の出句に、時代を映している、星・日・宇宙に関する同意句が約半数近く見受けられました。少しの発想着眼点に変化をもっていただければ、冠句の世界の面白味が広がるかと思います。冠句は俳句等同様「五・七・五」の世界ですが、俳句と違い、冠題として「上五文字」が決まっており、付け句の「中七・下五の十二文字」で表現する短詩文芸です。俳句等の季語の制約はありません。誰でも何処でも、メモ帳・鉛筆一本で、思い付いたことを綴っていただくだけで良く、生活の詩です。冠句で、楽しい豊かな人生を共に歩んで行きましょう。