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木村 光子 小西 久二郎 島野 達也 :選 | |
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<総評>
短歌は「何を」詠まねばならないという枠はありません。また、どのような言葉、視点で詠むべきという括りもありません。強いて言えば、三十一文字の定型に嵌める、そのリズムだけです。 (木村 光子) |
本年は応募者が11人、応募数が29首増えたのはうれしい。作品 の質的向上もみられる。然し、短歌に要求される文学性芸術性からみると決して高いとは言えない。生活のなかの「なにを」うたうのか、その動機なりねらいが大切である。ともすれば日常生活の瑣末詠、説明的になりやすい。いわゆる短歌は省略が必要である。ということは余情余韻がなくてはならない。自己の現在をよく見つめ、心身から発する作品を追究することをつねに念頭において作歌にのぞむべきである。その辺の考え方がまだ不充分と言えるだろう。限界はないのである。 (小西 久二郎) |
短歌部門の応募者・作品数とも大幅に増加したことは喜ばしいことである。題材は多岐にわたっており、震災詠んだ歌もある。一般的に三十一文字ながら、饒舌であり、如何に無駄な言葉を省き、自分だけの言葉で思いを的確に表現するかという基本に立ち返ることを心掛けたい。応募者の年齢層にも依るのだろうが、新鮮な感覚の歌が乏しかったが、将来に期待したい。 (島野 達也) |
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