<総評>
選者三名の選で多少の評価が異なるのは当然ですが今年は近年には珍しく同じ作品に選が集まり、句評の担当を分け合う事になるほど上位の作品は質の高い競詠となりました。行事としての「市民文芸」だから参加者が多いことは良いに決まってはいますが、文芸として中身の濃さも大切な事だとも思います。昨年度の表彰式の場で「国語力は人間力 いのち・こころ・ことば」と題した講演がありましたが家庭での会話・対話の重要性を教えられ、教育の現場では当然だろうが家庭の中でも若い世代・次の世代へ俳句の楽しさ、作る喜びなど伝えて行く努力も必要だろうと思います。10秒01で日本中の話題をかっさらった陸上の桐生祥秀君は彦根南中出身と聞きますが、文芸の分野にも彦根の若い力が参加して下さるのを期待します。
(北田 夏生) |