<総評>
この市民文芸の応募者および作品内容の移り変わりを、選者として実感しながら二十七回目の選を終えた。
古くからの柳友の作品を見られなくなったのは残念であるが、新しい柳友の作品参加を得られるようになったことは、川柳創作を生きがいとしている私には、嬉しいことである。新しい柳友を見付け出すのは決して簡単なことではないが、私は、永年続けてきた、あらゆる機会に根気よく呼び掛けることを、これからも続けてゆく。
平成二十二年度から「ひこね子ども文芸作品」の募集が、彦根市・彦根市教育委員会の主催で始まり、俳句、川柳、短歌、詩などの作品の募集・選考などを彦根文芸協会の役員が担当している。この子どもたちが、文芸愛好者に育ってくれることを期待している。
応募された作品の作風は、特選、入選句に見られるように、時代の流れに沿った内容および新しい感覚の表現方法の作品が多くなった。川柳も時代とともに変わっているのである。
(青木 十九郎)
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