<総 評>
今年の応募作品は昨年度より一篇増の三篇で、数からいえば淋しい限りです。
小説とは自分の構想にしたがって、原稿用紙に文字を一字ずつ埋めてゆかねばならない作業なので、手軽にはできないかも知れませんが、とにかく書いてみることです。
何篇か書いてゆくうちに筆も進み、面白味も出てくるでしょう。
今年は素直な作品ばかりなので、好感は持てましたが、粗雑なものがあり、物足りなさが目立ちました。
この二、三年の低調は悲しいことです。しかし、この次はそれを払拭し、充分な想像力で構想を練り、整理、推敲を重ねて、読後感の残る面白いものを書いて下さい。
期待しています。
和田武子 |
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