市民文芸作品入選集
冠句
竹山吟月 藤野畔子 松山花兄 :選
 

 特 選 
稲里町   川村利男
犬上郡豊郷町   西山まつ女
肥田町   青木徳男
 
 入 選 
地蔵町   善利文子
普光寺町   柴谷勝
肥田町   森野勝
稲里町   江波弥太郎
甲崎町   杉原和子
金沢町   川嵜康博
<総 評>
 
 選評をお預かりして何よりも嬉しく又、心強く感じました事は、年経る毎に応募作が増加して行く事実に、市の文芸伸展の姿が顕現されあり、心から喝采を叫び度くなりました。
 尚、冠句の応募作品の全体として。現在の國風冠句連盟が生命のスローガンと掲げ、作句指導の根幹とする冠句の文学的地位の向上イズムが全作句に具現されて来て、選評を担当させて戴いた当初の頃よりは長足の伸展進歩ぶりが現れ、高格で優雅な作調は我が國短詩界のホープと誇り得るに充分な格調高き作句の林立であり、その優劣には全く差異を認め得ぬ出来栄えで何後幾久しく愛詠され行く句界の将来に対し、後進者への明るき指針基盤が築かれ有る事と確信させられます。
 以上の様な観点から拙評が特選とした作句は燦と輝く碧空に偉容を誇る金亀城の麗姿が余すなく捉えられた聖らかな迄の絶勝に万人が等しく仰ぎ又、俯す高層の城に深く心を打たれた次第でした。
(竹山吟月)
 
 今年も前年を上回る、応募作品に接し、大変嬉しく思っております。また、作品の内容も、充実向上著しく、序列をつける事に苦労を感じました。
 冠題に対して、僅か十二文字の付け句。短詩文芸ならではの苦痛が伴いますが、それにもめげず、より良い一句を目指し、頑張り続けてくださる皆さんに頭の下がる思いです。益々の御健吟お祈りするばかりです。
 さて、この時期、本大会の入選集を繙いて、その足跡を振り返り、思いを新たにしながら選を進めました。
 結果的に今年も、いい足跡を記す事ができたと思っておりますが、如何でしょうか。今後とも、本市文芸発展のため、精進を重ね、努力を続けて下さる様お願い致します。
 最後に、選外の止むなきに至った皆さんにお詫びし、総評とします。
(松山花兄)

 
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