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移住者インタビュー #11成宮さん

更新日:2024年04月16日

都会には楽しいことがたくさんあるけど、居心地がいいのはやっぱり彦根

成宮裕斗さん/2014年Uターン 彦根市出身

成宮鍼灸整骨院 院長

 

整骨院の開業を目標に大阪で経験を積み、彦根にUターンした成宮さん。現在は四葉のクローバーを持っているピンクの象が目印の、成宮鍼灸整骨院の院長をされています。開業して丸10年。今では地域になくてはならない存在です。

成宮さん近影

-自己紹介をお願いします。

稲枝にある成宮鍼灸整骨院の院長をしています、成宮裕斗です。高校卒業後、大阪の森之宮医療学園に柔道整復師になるため進学しました。3年間整骨院でアルバイトをしながら資格を取得して、卒業後は同院で柔道整復師として勤務しながら、夜間部に3年通って鍼灸師の免許も取得し、大阪で約10年いろいろな経験を積んで彦根に戻ってきました。

 

楽しいことは大阪にたくさんあったけど、居心地がいいのとはまた違ったし、将来、自分が結婚した時や子どもができた時に、生活の拠点にしたいのはやっぱりこっちだなと、いろいろな面で思いました。

 

-大阪ではどんなことをされていましたか?

最初はアルバイトから務めた整骨院で働いていましたが、将来のことを見据えて、24歳の時に当時の院長と2人で大阪の東大阪市に、新たに整骨院を立ち上げました。「駅周辺に数ある整骨院の中で、1番になったら彦根で開業する」と目標も立て、自分のレベルを上げるために、講習に行って知識を得たり、掛け持ちで生野区の整骨院でも働いていました。

 

開業して3年で地域の中で1番と患者さんに言われるようになって、自分にも自信がつきましたね。目標を達成した27歳の時に、地元稲枝で開業しましたが、大阪での引継ぎなどもあったので、1年半は週の半分大阪、週の半分彦根で仕事をしながら、後輩の育成にも励みました。

 

-彦根から大阪まで通うのは、大変ではありませんでしたか?

最初は大変でしたが、2時間くらい電車で座っていたら着くし、水曜日の夕方に彦根に戻ってきて、日曜日に大阪に行く間隔だったので、だんだん慣れました。それに大阪に住んでいた22歳の時に、母校の米原高等学校野球部のトレーナーを2年間やらせてもらっていて、その間も毎週こちらに帰ってきていたので、それほど大変ではなかったです。

 

仕事中の成宮さんの写真

-野球部のトレーナということは、高校野球をされていたんですか?

小中は野球部でしたが、高校ではバスケ部なんです(笑)。でも体を見るベースは一緒ですからね。元々スポーツ選手をみたいと思って、大阪ではそのことをメインに勉強していました。競技によって特性があり、よく使う部位も変わるので、鍛え方も違います。そういう特殊なことを現場で勉強したいと考えた時に、1番に野球に携わりたいと思いました。ちょうどその頃にトレーナーの話もいただいて、引き受けました。この仕事は技術職なので、自分でレベルを上げていかなければなりません。そのため、自分に必要なスキルを得るため、色々勉強しています。

整骨院のロゴのクローバーとピンクの豚
整骨院の看板

 

-整骨院のロゴがピンク色の象ですが、どんな理由があるのでしょうか?

20歳の頃に行ったベルギー旅行での出来事が由来しています。ベルギーはビールが有名で、種類によって専用グラスがあったりします。当時はビールのおいしさもよくわかってなかったけど、たまたま入ったご飯屋さんで頼んだベルギービールがめちゃくちゃおいしくて、店主のおじさんに「このビールめちゃくちゃおいしいね」って話したり、その注文したビール専用グラスにピンクの象がいっぱいプリントされていたので、「なんでピンクの象なの?」って尋ねたら「ピンクの象は幸せの象徴なんだ」と教えてくれて、「日本だと四葉のクローバーがラッキーシンボルだよ」なんて話したりして、おじさんと意気投合したんです。その時に「僕がいつか開業する時は、ロゴマークにピンクの象と四葉のクローバーを使うね」っと話したことをずっと覚えていて、それでピンクの象が四葉のクローバーを持っているロゴを看板にしたんです。

 

-幸せが訪れる整骨院っていいですね。将来、整骨院をこうしたいなどの展望はありますか?

一つは、地域の人に愛される場所でありたいです。地元に根差した院で愛される、人が集う場所であればいいなと思います。もう一つは、開院当初から通われている患者さんの年齢層が上がってきて、運転免許所を返納された方も多いので、その方のところに訪問してケアできればと考えています。一人ひとりの患者さんに長く寄り添える院になっていければいいなと。あとは、今、稲枝商工会議所にも入っていて、そこを通じて知り合った地域の方たちと連携していけるといいなと思います。僕はもともと整骨院の隣に別のお店があるモールのような、人が集まる場所を作りたかったんです。でもそれを作るのは現実問題難しいので、いろいろな人と繋がって地域を盛り上げる活動ができればと考えています。

 

象の入れ物に入った寄せ植えなどが窓辺に置かれている写真

 

-1度出たからこそ気づいた彦根のいいところは?

いろいろ感じたことはありますが、特に思ったことは、地元の友達や知り合いに素敵な人が多いなということです。それから稲枝の人って、稲枝が好きなんです。僕も結局そうなんですけど、治安もいい気がするし、住みやすいと思っています。駅とか別に近い訳でもないし、なんにもないんですけどね。なぜか好きなんです。

 

-確かにこの地域に戻ってくる方は多いと感じますが、子育て環境はいかがですか?

今3歳の娘を育てていますが、稲枝は少し市街地から離れているので、図書館や子ども広場まで遠いのが大変なところだと思います。この辺りに未就学児向けの施設や遊具がたくさんある公園があればいいなと思います。いい点は、近くに子どもを預けられる施設は2つあるところですね。昨年までは、保育所も近くに1か所しかなくて、選択肢がありませんでしたが、近くにこども園ができて、選択肢ができました。選択肢があるとないでは全然違いますから。敷地の広い住宅を構えられるところは、稲枝のいいところだと思います。

 

稲枝駅周辺を上方から撮った写真

 

-大阪から彦根に来ることに対して、ご家族から反対はありませんでしたか?

妻は大阪出身ですが、付き合う前からこっちに戻ることは伝えてあったので、反対はなかったです。ただ結婚してすぐの年に、例年以上の雪が降ったことがあって、それにはかなり驚いたみたいですね。彼女の実家にも、すごい雪国に嫁に出してしまったと言われて、正月に帰省すると、ネタで雪国から帰ってきたと言われます(笑)。そんな彼女も今では院で一緒に働いてくれています。

 

-彦根のおすすめスポットはありますか?

最近は、稲枝の新海浜にある自家栽培のコーヒーがおいしいお店によく行きますね。そのお店のオーナー夫婦とも商工会での付き合いを通してさらに仲良くさせてもらっています。月に一度、ゆっくり起きて、家族3人でそのお店のモーニングを食べに行くのが好きですね。

 

-彦根暮らしをおすすめしたい人はどんな方でしょうか?

生活の基盤を落ち着いたところに置きたいなって方にはおすすめですね。JR沿線なので、少し足を延ばせばすぐ京都や名古屋に行けるので、普段はゆっくりすることが好きだけど、たまに都会に行きたい方に合うと思います。僕自身もそうです。

あとは稲枝に飲食店が少ないので、飲食店などをやりたい方にもいいんじゃないかなと思います。