現在の位置

移住者インタビュー♯12曽根さん

更新日:2024年08月28日

実家を改装した古民家カフェを、人がつながる拠点に。

曽根正幸さん/2022年Uターン

宮田町カフェ・宮田町農園運営 MIYATA.BASE合同会社 代表CEO

 

電車運転士として様々な場所で活躍した後、彦根市へUターンされた曽根さん。鳥居本地域の宮田町で営む古民家カフェが、人と人とがつながる拠点になればと、様々なことを企画し活動されています。

 

笑顔が素敵な曽根さん

 

-自己紹介をお願いします。

曽根正幸です。生まれ育ちは彦根市です。彦根に戻ってくる前は、山梨県の富士急行で電車運転士として働いていました。はじめは、近江鉄道で電車運転士をしていましたが、もっと編成の長い電車の運転をしてみたいと思い、他県に目を向けました。スキーと温泉が好きだったので、長野県に移住先を決めて、長野電鉄で約10年間働いていました。会社によってまちまちですが、長野電鉄は、40歳を過ぎると運転士としての勤務は終わり、駅の助役などに昇進しますが、私はまだまだ運転士として働きたかったので、隣の山梨県に本社がある富士急行で働くことにしました。電車運転士の免許は国家資格なので、持っていると即戦力になれるので、転職もしやすいです。そのおかげで、自分の好きなところで好きな運転をすることができました。

彦根に戻るきっかけは、6年前に母が亡くなり、実家が空き家になったことです。年に2回しか実家に帰らなくなり、人が住んでいない家や庭がだんだん荒れて朽ちていくのを感じました。当初はすぐに戻る気はありませんでしたが、コロナ禍もあり、ふと「戻ろうかな」という思いが浮かびました。叔父にその気持ちを伝えると「それが正解だ」と言ってくれて、その言葉を聞いて帰る決心がつき、2年前に戻ってきました。

 

里山にほど近い集落内の古民家カフェ

 

-野菜の販売やカフェを始められたきっかけはなんですか?

畑は元々母が所有していたものを、叔父と近所の方が維持管理してくれていました。こちらに戻った後から、私もいろいろ教わりながら畑をやり始め、せっかく畑をやるなら販売もしようと、ネットで小屋の建て方を調べながら友人たちとワイワイ販売所を作りました。販売初日の売り上げはありませんでしたが、2日目に売り上げがあり、それを確認した叔父がとても喜んでくれました。叔父は90歳近くになりますが、販売所を始めたことで、お客さんとのやり取りが生まれて、楽しく生き生きしてくれているので、これからも野菜販売は続けていくつもりです。

 

カフェの方は、都内在住時などに、いわゆる「古民家カフェ」によく行っていて、いいなとは思っていましたが、実家でカフェをやるつもりはなく、落ち着いたらまたどこかの鉄道会社で働こうと考えていました。でも遺品整理が進み、だんだん部屋に空間が見え始めて「古民家カフェをここでしたらいいんだ」と思いました。お店を始めるにあたり、必要設備の費用は、クラウドファンディングを利用して協力いただいたり、私は料理がまったくできないので、カフェメニューを提供してくださる方をSNSを通じて募集したりして、4月末にカフェをオープンすることができました。

 

手作りの無人販売所
新鮮な朝どれ野菜を販売中

 

-カフェのランチメニューのビーガンカレーはどなたが作られているのですか?

ビーガンカレーは、私が作っています。もともと料理に関してはまったく興味がなくて、作れないのですが、大阪の飲食店経営者の方からSNSを通じて「ビーガンカレーを提供してみては?」とお声掛けいただいて。その方は、無償でここまで作り方を教えに来てくれて、手ほどきを受けながら自分で調理して作ってみたところ、とても美味しいし、体にも優しいということで、カフェで提供することにしました。

 

自家栽培の野菜がたっぷり食べられるビーガンカレー

 

-ほかにも何か挑戦したいことはありますか?

考えていることはたくさんあります。例えば、この辺りも過疎化が進んできているので、地域のお年寄りのお役に立てるような活動もしていきたいですし、石田三成公が好きな方もよく来てくれるので、気候がいい時期に、そばにある物生山(むしやま)城跡や佐和山城跡までお弁当を持って登るイベントも企画したいです。それからカフェの夜営業もしていきたいですし、カフェ奥にある離れの部屋で、地域の人が集まるイベントの開催や、無料のお見合い相談所も開設したいですね。いろんな方と繋がることのできる拠点が、この場所になればと思います。

 

-お住いの地域、宮田町の暮らしはいかがですか?

優雅にのんびり暮らしています。ここは琵琶湖からの風もよく通るので涼しいし、春は川沿いの桜もきれいだし、蛍もとてもたくさん飛びます。米原市もすぐそこなので新幹線もすぐに乗れますよ。市役所も県道329号線を通ればすぐに行けます。ただ徒歩圏内にコンビニやスーパーがないところは不便かもしれません。でもネットスーパーやコミュニティーバスも走っているので、高齢になって運転免許書を返納しても便利に暮らしていけると思います。

 

どこか懐かしい雰囲気の宮田町の風景

 

-移住を検討している方に一言お願いします。

移住を検討している方は、ぜひ現地に行ってほしいです。それが宮田町であるなら、僕のところに来てもらえればと思います。相談はもちろん、空き家を所持されている方に声をかけて、話し合いの場を持つお手伝いもできればと思っています。市街の方にも来てほしいと思っていますので、何かあれば、ぜひ僕を訪ねてきてほしいです。

 

この記事に関するお問い合わせ先

企画振興部 企画課

電話:0749-30-6101
ファックス:0749-22-1398

メールフォームからお問合せする