| <総 評>
例年の事ながら俳句部門の層の厚さに驚いている。実に全体数の四割を占めて尚、内容も充実して非常に見応えのある作品にお目にかかった。選考に当って誠に不本意ながら掲出もれの作品も多く選句枠の狭さを痛感しました。お許しを願いたい。 作品募集が春季のせいか大半が春の句を占めていました。応募規定に季節の制約はなく四季に亘って作ってあればもっとバラエティーに富んだ選集になったのではと惜しまれる。 人気が片寄り過ぎれば配当も少なく、反面万馬券が出る確立も高くなるのも道理かと思います。評者の錯誤かも知れないが、常識的な作風に追随せずに視野をひろげて他にないものを探り出す努力も必要かと思われます。 因に現代書道、絵画等を鑑賞させてもらうと、芸術は理屈と無関係の場所にあることを教わり目から鱗がとれて参りました。 以上甚だ粗辞でしたが寸評にかえさせていただきます。 (湖 風) |