<総 評>
毎年のこと、寄せられた作品を見ていると、誠実・敬虔・善意に満ちた詩人の心が現れて来て、彦根と云う土地柄が嬉しくなって来ます。全部入選して貰いたい所を、選考委員三人、慎重に読ませて貰い、順位を決めました。今年度は作品数も多く、選のあと蓋をあけて見ると初めての新人から、暫く離れていた詩人から作品が寄せられていて、これまた嬉しいことでありました。
詩は何の制約もなく、自由に書けばいい、と云う所が実は一番書きにくい点で、作者の迷われる所だと思います。綴り方でなく、模倣でなく、世間話でなく、自分の心が発して来る言葉をつかまえてください。書き続けてくださるうちに会得されることがあると思います。よい作品が多く寄せられるのを、楽しみにしています。
谷川文子 |
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