第58回(令和4年度)「彦根市民文芸作品」入賞者決定

更新日:2023年07月25日

 日ごろの文芸創作活動の成果を発表していただくことで、日本語の持つ繊細で美しく、情緒豊かな響きを再発見していただき、さらなる文芸活動の振興を図ることを目的に、「彦根市民文芸作品」を彦根市および近隣市町から広く募集しました。

 彦根市民文芸作品選者の審査を得て、この度入賞作品が決定しましたので、お知らせいたします。

 入賞者されました皆さま、誠におめでとうございます!

入賞者(敬称略)

  • 作者名は、雅号で掲載しております。
  • 一部表示できない漢字は、標準字体で掲載しております。
  • ホームページのシステム上、一部漢字変換できない語句があり、その語句についてはひらがなで掲載しております。
  • ホームページの都合上、横書きでの掲載となりますので、ご了承ください。
  • 詩、随筆・評論、小説の部門の作品については、タイトルのみの掲載となりますので、ご了承ください。

特選

俳句部門
作品 作者 市町名
水温む艇庫の奥へ日の差して 勝又 千惠子 西今町
片時雨して湖青き湖暗き 奥村 和子 米原市
春光の万蕾解くを促せり 堀井 叔子 京町一丁目
短歌部門
作品 作者 市町名
ふるえつつ「死にたくない」とう児の涙胸に刺さりて眠りにつけず 細田 惠貢子 高宮町
春来れば会える気がする亡き父に味噌の香あふる木の芽田楽 外村 輝夫 大藪町
雪のなか過疎地をめぐる宅配便孫のようなる娘が担う 勝木 珠緒 長浜市
川柳部門
作品 作者 市町名
不揃いのコーヒーカップに朝が来た 上野 初子 犬上郡甲良町
今ここに平和あってこそ土筆摘む 島田 洋子 須越町
かあさんと呼ぶ亡き夫に起こされる 寺村 美惠 鳥居本町
冠句部門
作品 作者 市町名
響き合う 海砂光る夏の声 村上 定 東近江市
今度こそ 世界遺産へ華の城 松瀬 文恵 蒲生郡竜王町
猫被り 「嫁」を演じて幾年ぞ 上野 初子 犬上郡甲良町
詩部門
作品 作者 市町名
地下鉄、大阪 水沢 郁 野瀬町
傘について 高井 豊 正法寺町
洗う 日比野 美鈴 芹川町
随筆・評論部門
作品 作者 市町名
二人の幻の山 江畑 民子 後三条町
小説部門
作品 作者 市町名
星を埋める 水沢 郁 野瀬町

入選

 俳句部門
作品 作者 市町名
夏霞富士を消したる朝かな 秋山 正子 後三条町
人生の浮沈や秋刀魚ほろ苦き 小泉 寿幸 東近江市
幸せの一つは多忙種を蒔く 寺村 房子 日夏町
別号は五老井とや露の墓碑 成宮 伯水 米原市
傾けて日傘同士の立話 金森 光男 宇尾町
春寒しびわこ湖畔の朽ちし舟 米崎 功 犬上郡豊郷町
七人の孫しんがりの卒業す 秋山 栄子 芹橋一丁目
草野球肩に乾きし春の泥 樋口 満智子 長浜市
寒椿落ち淡海をゆらしけり 福澤 啓一 東近江市
酒蔵に積むこだはりの今年米 寺村 澄子 日夏町
白毫の濡れて眩しい甘茶仏 古川 寛二 極楽寺町
牡丹の芽庭に活気の戻りけり 大野 優子 芹橋二丁目
木々の芽を育てて雨の光りけり 村岸 千鶴子 犬上郡甲良町
色ふやし鉢をふやしてゼラニウム 松本 ちずる 東近江市
賑やかな家族の歴史知る雛 中島 暉枝 本町一丁目
 短歌部門
作品 作者 市町名
秋野菜作るばあさんほめよれば企業ひみつと高笑いする 野口 成人 長浜市
水仙の白と香りのたちこめる芹川沿いに希望のひかる 日比野 美鈴 芹川町
ありし日の夫の指形の名残なる帽子のくぼみに指をふれたり 平田 三栄子 東近江市
 川柳部門
作品 作者 市町名
花束も拍手も波に乗ってくる 竹内 歌子 平田町
逆転を信じ迷わず走り切る 須田 さゆり 犬上郡豊郷町
似たようで性格のでる花づくり 山本 はるか 八坂町
この辺は安全地帯ですきっと 清水 容子 犬上郡多賀町
咲いて散る花にわたしの物語 浅野 忍 近江八幡市
冒険が終わり虫歯が痛み出す 松本 羊央 八坂町

冠句部門

作品 作者 市町名
響き合う 手話の手と手が差す空と 中島 郁代 錦町
今度こそ 夢の舞台へまっしぐら 西山 節子 犬上郡豊郷町
猫被り 「アイドル」も老い令和生く 片岡 弘 東近江市
響き合う 平和の祈り海越えて 大原 ふさ子 甲賀市
今度こそ 過去に決別今日新た 杉浦 綾香 芹川町

詩部門

作品

作者 市町名
雪虫 谷口 明美 西今町
稲株の変奏曲 前川 利孝 東近江市
あした たびにでる やまかみ まさよ 西今町
さくら 谷 敏子 南川瀬町
  随筆・評論部門
作品 作者 市町名
小池と鉢植えの稲子たち 水沢 郁 野瀬町
近藤 正彦 中央町

小説部門

作品 作者 市町名

該当なし

佳作

佳作につきましては受賞者多数のため、別途掲載いたします『第58回(令和四年度)彦根市民文芸作品入選集』をご覧ください。

選者(敬称略)

選者(五十音順)
部門 選者 部門 選者
俳句 秋口大門、北川 栄子、吉永 幸司 石内 秀典、尾崎 与里子、山本 英子
短歌 河分武士、澤絢子、宮本 照男 随筆・評論 野村 𡨁一、山口 育子、山口 一
川柳 青木 十九郎、重森 恒雄、峯 裕見子 小説 井上 次雄、杉山 啓志
冠句 今井三日月、柴田 遊児、西村 吟雪

審査

今年度の審査については、新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から合同審査会は行わず、各部門の選者の先生方でご調整いただいたものを事務局が取りまとめを行う形で行いました。

 

「彦根市民文芸作品」表彰式、市民文芸講座、部門別研修会

表彰式

表彰式の様子

令和4年7月9日(土曜日) ひこね市文化プラザエコーホールにて彦根市民文芸作品で特選を受賞された方を対象に表彰式を行いました。

表彰式の後、市民文芸講座、部門別研修会を2年振りに開催いたしました。

 

文芸講座の様子

文芸講座の様子

文芸講座は、俳句部門選者でもいらっしゃる吉永幸司先生を講師にお迎えし、

「 言葉がもつ 〇〇力 」と題し、お話をいただきました。

言葉のかけかたひとつで、受けての意識が大きく変わることは、誰もが心あたりがあることですが、日々の生活の中だけでなく、文芸作品を創作する際にも必要な視点であり、改めて「言葉」の持つ力の大きさを実感できるお話でした。

部門別研修会の様子

部門別研修会の様子

部門別研修会では、各部門に分かれ、ご参加いただいた方のご質問やご意見を、選者の先生方とお話いただきました。

普段の創作時に抱いていた疑問点や、今回応募いただいた作品への選者の評を直接聞いていただくことで、今後の創作の参考なればと思います。

各部門で活発な意見交換がなされていました。

 

この記事に関するお問い合わせ先

観光文化戦略部 文化振興課

電話:0749-23-7810
ファックス:0749-21-3080

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