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               <総評> 
         随筆22編・評論1編の応募があり、そのうち評論として応募された作品は、随筆との区分が難しく、また随筆作品中にも評論的なものもあることから、最終的にはすべて随筆として扱ったのでご了承願いたい。 
           応募作品全体を通して一定の傾向的なものは見られず、家族のこと、人の死、農業、闘病記、戦中の記録、歴史随想、震災などと、当然のことながらさまざなな分野にわたるものであった。 
           東日本大震災関連のものは3編あったが、関心はあっても作品として文章にまとめるには実感がともなわない故か、ボランティア関係を除いて観念的文章の域を出なかった。 
           人の死、あるいは生き方に関するものは数編あり、いずれも内容的に優れたものがあり、考えさせられるものであった。 
           幼少年期の思い出を、楽しく、いきいきと再現描写した作品があり、みずみずしく新鮮な感性は年齢と関係ないことをあらためてしめしていた。 (松室 孝慧) 
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