福原 勉

彦根ホワイトアスパラガスとは?
彦根ホワイトアスパラガスは、昭和20年代から40年代にかけて、彦根市新海町で作られていた彦根の名産品でした。その頃に生産されていたのは、缶詰に適した苦味のあるアスパラガス。
しかし、缶詰工場が海外からの輸入で激減したため、この辺では作られなくなりました。
現在、私が生産しているのは、缶詰用ではありません。進化した、苦味の無いホワイトアスパラガスです。
彦根ホワイトアスパラガスの栽培方法は?
昔のホワイトアスパラガスは、土をかぶせて光を遮る「土盛り」が主流でした。それを、ビニールハウスの中に遮光シートを張って作る「遮光栽培」に変えました。
アスパラガスは、与える肥料や土の肥え方によっても味や形が進化します。私は、これを新しいホワイトアスパラガスとして「白アスパラガス」という名前で売り出しています。彦根城にあやかって「彦根の白(しろ)」です。


アスパラガス生産の面白みは?
こだわりのアスパラガスを作るには3,4年の年月が必要です。土が整うのにそれくらいかかります。光の調整により、ピンクや紫のアスパラガスも生産できます。結婚式場などで振舞われていますよ。
質の良い商品は、こだわりのある料理人から絶賛していただいています。スーパーウエルカムという品種も3本1,000円と高額ですが、大人気ですよ。
生産の難しさはありますか?
そりゃあ難しいですよ。新しいことに取り組むのなら尚更。でも、どんな野菜でも、手間をかければおいしくなる。
私は、前例の無い事に挑戦することに、やりがいを感じています。農法は皆、同じじゃない。オリジナルの生産ができます。例えば、敷地が狭くても、希少価値の高いものを作れば売り上げは上がります。やり方次第で結果が変わるのです。夢が持てるでしょ。
自分にしかできない事を実現できるのが、農家のロマンです。
福原 勉 ―FUKUHARA TSUTOMU―

独自の研究と技術で新しいホワイトアスパラガスの開発に成功。地域を盛り上げる、特産品の誕生に期待が集まっている。アスパラガス以外にも、野菜や米等、幅広く栽培。愛犬の名前は「サブロー社長」。

更新日:2024年09月02日