川村 明

彦根水田農業栽培技術研究会とは?
稲枝地区周辺の30代から40代の稲作農家が集まり、自分たちで作物の育て方を研究しています。
稲作農家は、常に自分たちで作業の効率化を図り、おいしさを追求しています。この会では、勉強会を開き、SNSで情報を交換しています。
彦根水田農業栽培技術研究会の目的は?
新しい米づくりと、水田で栽培できる作物の”研究と情報共有”です。
米づくりは、年に一度だけ。だから情報を共有することは、とても意味があります。個人で農家を訪ね、聞きに回るのは限界がありますから。例えば、人見知りの方もいるでしょう?
私は、学生時代に農業を手伝い始めました。あの頃の自分は若くて、手探りで大変でしたが、たくさんの人に支えられ、米づくりの知識を教わりました。それですごく助かりました。教わる大切さを実感したのです。


どのような研究をしていますか?
例えば、新しいトラクターの検証などをしています。海外のトラクターの試乗など。
他には、お互いの研究と情報交換のため、会員の田んぼを見学し合うこともあります。市役所や農協の方々にもご協力いただいています。
また、私が海外農業研修等で得た情報の報告もしています。
情報共有で、どのようなことがわかりますか?
例えば、私は、海外ではイタリア、アメリカ、ベトナム、台湾、ミャンマー、韓国などを訪れましたが、それぞれ違いました。
アメリカの米づくりはデータ分析が優秀で、シビア。個人的に美味しいと思ったのは、ミャンマーの米ですね。各地からさまざまな情報を得て、自分の土地で試します。
研究は常に必要です。時代によって米づくりは進化していますから。しかし、その技術をどう取り入れるかは、自分次第。
私は昔から、父の農家の仕事に憧れていました。マイペースで楽しそうで。
地域の方々に支えられ、今こうして農家になれています。今度は自分が地域に恩返しをする番だと思います。
川村 明 ―KAWAMURA AKIRA―

彦根水田農業栽培技術研究会の発起人。
平成28年にスタートしたこの会では、それぞれの技法を情報共有することを目的に結成。稲枝地区周辺の30代から40代の稲作農家が集まり、新しい米づくりと、水田で栽培できる作物の研究をしている。

更新日:2024年09月02日