水道事業の概要・歴史
市民がつくる安心と躍動のまち彦根
彦根市は、琵琶湖の東北部に位置する水と緑に恵まれた静かで落ち着いた城下町で、昭和12年の市制施行以来、滋賀県東北部の中心都市として発展してきました。まちのシンボルでもあり歴史とロマンにあふれる国宝彦根城は、四季折々にその風情を変え、訪れる多くの人々を魅了しています。
本市の水道の歴史は、昭和32年にさかのぼり、同年5月に上水道建設準備事務所を設置して計画を進め、昭和33年10月の市議会議決を経て、同年12月に水道事業の経営認可を受けました。その後第1期工事を進め、昭和35年11月に初めて市街地西部地域に給水を開始して以来、水道事業の使命でもあります清浄にして豊富、低廉な水の安定供給を目指し、現在5次にわたる拡張事業を推進し、未普及地域の解消と市民の水需要の多様化に対応してきました。
その結果、ほぼ全市域への給水が可能となっていますが、今後は、安定給水の確保のみならず、地震等災害に強いライフラインとしての水道づくりに努め、より安全で良質な水道水をお届けするための水質保全対策の充実を図るとともに、より一層の経営の効率化を進め、健全経営の持続と質の高い給水サービスの提供に努めます。
水道のあゆみ
創設事業
- 昭和33年12月24日認可
- 計画給水人口 32,000人
- 計画1日最大給水量 8,000立方メートル
- 大藪浄水場緩速ろ過池の築造
- 天王山配水池(2池)の築造
第1次拡張事業
- 昭和39年12月22日認可
- 計画給水人口 65,000人
- 計画1日最大給水量 22,100立方メートル
- 天王山配水池(2池)の増築
- 小泉水源地の設置
第2次拡張事業
- 昭和47年2月14日認可
- 計画給水人口 75,000人
- 計画1日最大給水量 31,500立方メートル
- 天王山配水池(1池)の増築
- 東沼波水源地の設置
第3次拡張事業
- 昭和53年4月18日認可
- 計画給水人口 102,000人
- 計画1日最大給水量 68,800立方メートル
- 天王山配水池(1池)の増築
- 稲枝上水道を彦根市上水道に統合
第4次拡張事業
- 平成2年3月30日認可
- 計画給水人口 108,700人
- 計画1日最大給水量 68,800立方メートル
- 水道未普及地域(鳥居本地域)の解消
- 天王山配水池(1池)の増築
- 南部配水池(1池)の築造
第5次拡張事業
- 平成12年2月15日認可
- 計画給水人口 118,700人
- 計画1日最大給水量 68,800立方メートル
- 南部配水池の増築
- 稲枝配水池の改築
- 東沼波水源地の改築
- 東部配水池の築造
水道事業では、平成12年度から第5次水道拡張事業を実施しています。給水区域の拡張をはじめ、老巧化した水道施設の更新と機能向上を図るとともに、基幹施設の耐震化、水源の確保、水質監視体制の強化等、水道システム全体の安全性を高めます。
給水区域の拡張
中山町摺針地区は昭和54年度から、中山地区は同58年度から、谷川表流水を水源とする飲料水供給施設で給水してきました。しかし、水量が雨の量に影響されやすく不安定なうえ、水質汚染が心配されたため、上水道への統合を進めてきました。そして、平成12年度から進めてきた、中山町摺針地区・中山地区への送配水施設の整備が完成し、平成15年4月から両地区が上水道の給水区域となり、より安全で安定した水を使えるようになりました。
安全な水の供給
安全な水をお届けするために、水道水源の保全や監視体制の充実、強化を図り、水源からじゃ口まできめこまやかな水質検査を行い、また将来の水環境の変化に備えて調査、研究を積極的に実施しています。
良質な水の供給
地下水を水源とする水道水には、カルシウムやマグネシウムなどのミネラル分が多く含まれているため、煮沸時に白色の析出物が見られることがあります。そのため、一部の地域では低減化対策として、琵琶湖からの浄水を地下水に混ぜ合わせ、より使いやすい水道水を提供しています。
安定供給に向けて
平成7年の阪神淡路大震災の教訓から、水道施設の耐震化が重要視されています。渇水や地震等災害時にも安定した水をお届けするために、浄水池や配水池の貯水容量を十分なものに改良するとともに、水道施設の耐震化や老朽管の更新を実施するなど、水道システム全体の機能強化を図っています。
健全経営
安全で良質な水道水を安定的に供給し、給水サービスの向上を図るには経営基盤の強化が不可欠です。水道施設の建設や更新には多額の費用を投資する必要がありますが、これらの投資が安易な水道料金の値上げにつながらないよう、事務事業の改善や合理化等を進め、経営の健全化に努めています。
更新日:2024年09月02日