彦根の伝統的ゲーム「カロム」
「カロム」ってどんな遊び?
国宝・彦根城をはじめとする歴史的、文化的資産が多数存在する本市において、「カロム」はまさしく彦根の文化と歴史を象徴する遊びであり、市内の一家に一台カロム盤があると言われるほど、市民に根ざしたご当地文化です。シンプルなルールでありながらも技と戦略が必要であるため、子どもから大人まで幅広い世代に愛され、家族団らんの遊び、地域行事での催しとして多くの方に親しまれています。
(写真:日本カロム協会提供)
カロムは、ストライカーを指ではじいてパックに当て、自分のストライカーと同じ色のパックをポケットに入れていき、自分のパックが全て入った後にジャックを入れた方が勝ちとなります。
カロムの歴史
カロムに似たゲームは世界各国でも盛んに行われており、12~13世紀にかけてエジプトでその原型が確立されたとも言われています。日本への伝来時期や伝来ルートには諸説ありますが、カナダのボードゲーム「クロキノール」に似ており、彦根からカナダに移民として移られた方々が持ち帰り、独自のルールとして発展したのではないかとも言われています。昭和30年代初期には「闘球盤(とうきゅうばん)」という名称で日本各地に普及し、現在では彦根を中心とした湖東・湖北地域に残っています。また、彦根は地場産業である「彦根仏壇」といった仏壇作りが盛んな地域であり、仏壇作りの技術を活かしてカロム盤の制作が行われています。
カロムの全国大会が彦根で開催!
年に一度、彦根においてカロム日本選手権大会が開催されており、彦根の伝統文化として全国にカロムの魅力を発信しています。また、日本選手権大会の決勝戦では、彦根仏壇の技術を活かした金箔塗りの黄金のカロム盤が使用され、優勝を目指して全国のカロム愛好家の熱い戦いが繰り広げられています。
カロム日本選手権大会の様子
(写真:日本カロム協会提供)
黄金のカロム盤
(写真:日本カロム協会提供)
カロム普及への取り組み
「カロム」は彦根の伝統遊戯であり、老若男女問わず幅広い年齢層に親しまれている彦根オリジナルの文化です。「カロム」の文化を継承し、「カロム」の魅力をより多くの方に発信していくことは本市の文化振興に寄与するものであり、大会の活動を支援するとともに、普及拡大に努めています。
更新日:2024年09月02日