日ごろの文芸創作活動の成果を発表していただくことで、日本語の持つ繊細で美しく、情緒豊かな響きを再発見していただき、さらなる文芸活動の振興を図ることを目的に、「彦根市民文芸作品」を彦根市および近隣市町から広く募集しました。
彦根市民文芸作品選者の審査を得て、この度入賞作品が決定しましたので、お知らせいたします。
入賞者されました皆さま、誠におめでとうございます!
入賞者(敬称略)
- 作者名は、雅号で掲載しております。
- 一部表示できない漢字は、標準字体で掲載しております。
- ホームページのシステム上、一部漢字変換できない語句があり、その語句についてはひらがなで掲載しております。
- ホームページの都合上、横書きでの掲載となりますので、ご了承ください。
- 詩、随筆・評論、小説の部門の作品については、タイトルのみの掲載となりますので、ご了承ください。
特選
俳句部門
作品 |
作者 |
市町名 |
ぶらんこの揺れを残して始業ベル |
中島 房女 |
松原町 |
能舞台静寂にひそむ余寒あり |
奥村 和子 |
米原市 |
城を背に身を躍らすや出初式 |
吉田 和治 |
大藪町 |
短歌部門
作品 |
作者 |
市町名 |
カート押しスーパー買い物ゆるゆるに妻の背中見つ互いの齢 |
池田 光雄 |
彦富町 |
御殿びな施設へ贈りたるという母屋の座敷ひろびろ寒し |
田附 孝子 |
東近江市 |
転びてすぐ立ち上がる二歳児の掌ほどの靴やわらかし |
高井 豊 |
正法寺町 |
川柳部門
作品 |
作者 |
市町名 |
しあわせと花見だんごの3本入り |
川村 美栄子 |
松原町 |
父さんと迷子になろう風薫る |
大谷 のり子 |
地蔵町 |
絶妙な距離にお日さまいらっしゃる |
河崎 章 |
東近江市 |
冠句部門
作品 |
作者 |
市町名 |
陽の恵み 女は春の彩になる |
小林 清次郎 |
東近江市 |
陽の恵み 双葉のコーラス響き合う |
吉原 初美 |
後三条町 |
ねじを巻く 花咲け「令和」我も又 |
松瀬 文恵 |
蒲生郡竜王町 |
詩部門
作品 |
作者 |
市町名 |
形のない涙 |
横谷 沙智 |
南川瀬町 |
夢みる約束 |
藤田 始宏 |
犬上郡豊郷町 |
おい |
やまかみ まさよ |
西今町 |
随筆・評論部門
作品 |
作者 |
市町名 |
たぁくんのお母さん |
松本 トシ子 |
西今町 |
山仕事の想い出 |
小野 隆 |
仏生寺町 |
「切り干し大根」の極み |
上野 初子 |
犬上郡甲良町 |
入選
俳句部門
作品 |
作者 |
市町名 |
水澄むや偽り多き世に住みて |
松本 ちずる |
東近江市 |
さざ波の広ごる濠や東風の城 |
堀井 叔子 |
京町一丁目 |
膝小僧二十が並ぶ初諷経 |
細田 惠貢子 |
高宮町 |
背の高さ揃ひて麦の青さかな |
村田 惇一 |
清崎町 |
くれなゐに山くれなゐに秋深む |
成宮 義雄 |
米原市 |
春深し昼を灯せる古書の店 |
樋口 満智子 |
長浜市 |
字余りのやうな心地の風邪に臥す |
坂口 靖子 |
東近江市 |
ひと握り程のひだまり寒雀 |
前田 弘子 |
西今町 |
丈六の佛閑けき白牡丹 |
福原 芳江 |
城町二丁目 |
立春の光束ねて鍬を打つ |
山西 勘次 |
出町 |
梅干してまだまだ生きる気力あり |
川分 洋子 |
堀町 |
風光る波に綺羅めく札所船 |
勝木 岩松 |
長浜市 |
短歌部門
作品 |
作者 |
市町名 |
いたわるる母となりても子を思う寒くはないかひもじくないかと |
細田 惠貢子 |
高宮町 |
疲れたあー旨かったあーの呟きに君のうふふでひと日の終わる |
河分 武士 |
堀町 |
梅の花今年もりんと咲きにけり空き家となりぬ親元の庭 |
西田 享子 |
田附町 |
香ばしくアップルパイの焼きあがりちょっとオシャレな午後のひととき |
樋口 満智子 |
長浜市 |
静かなる待合室に盛り上がる二人の手話の二十指豊かに |
寺村 享子 |
日夏町 |
青々と息吹く緑を孕み居てビニールハウスを出でる日近し |
野瀬 善一 |
稲里町 |
蕗の薹夫の好みの蕗味噌と土より覗く春の色摘む |
森 典子 |
犬上郡豊郷町 |
川柳部門
作品 |
作者 |
市町名 |
窓を描き何度もしてる深呼吸 |
竹内 歌子 |
平田町 |
丁度良い丁度いいねと生きている |
島田 洋子 |
須越町 |
アンドロイド恐ろしくなるこの星が |
青木 郁子 |
愛知郡愛荘町 |
ひらがなを喜ぶひとのそばに居る |
河分 武士 |
堀町 |
背もたれがしっくりこない無線ラン |
川口 利江 |
犬上郡甲良町 |
新元号新の鉛筆用意する |
的場 功巳 |
大津市 |
冠句部門
作品 |
作者 |
市町名 |
古城の美 苔むす石が歴史添え |
河合 淳子 |
普光寺町 |
陽の恵み 百花百草萌え出づる |
元持 和子 |
犬上郡豊郷町 |
ねじを巻く 輝く時代へ老いふたり |
大菅 恵美子 |
日夏町 |
陽の恵み 白衣にせがみ窓花見 |
高 恵三郎 |
長曽根南町 |
陽の恵み 皺は幸わせ老いの農 |
西山 肇 |
犬上郡豊郷町 |
古城の美 今日も綺麗に陽を纏う |
辻 昭子 |
稲部町 |
陽の恵み 光の波に乗ってゆく |
日比野 美鈴 |
芹川町 |
詩部門
作品 |
作者 |
市町名 |
待合室 |
前川 利孝 |
東近江市 |
ラプソディ・イン・ポン菓子 |
辰巳 友佳子 |
東近江市 |
ようこそこの生きにくい世界へ |
空野星 |
西今町 |
ゆずの香り |
谷口 明美 |
西今町 |
レクイエム |
水沢 郁 |
野瀬町 |
随筆・評論部門
作品 |
作者 |
市町名 |
母のお迎え傘 |
寺村 和子 |
後三条町 |
自然造林 |
寺村 しげる |
日夏町 |
私の学生時代 |
武田 淑子 |
宮田町 |
私の卆寿 |
三宅 春代 |
後三条町 |
待ちわびた電話 |
外村 輝夫 |
大藪町 |
小説部門
作品 |
作者 |
市町名 |
大悲、姐御観音千手の祈り |
水沢 郁 |
野瀬町 |
佳作
佳作につきましては受賞者多数のため、後日掲載いたします『第55回(令和元年度)彦根市民文芸作品入選集』をご覧ください。
選者(敬称略)
選者(五十音順)
部門 |
選者 |
部門 |
選者 |
俳句 |
北川 栄子、野瀬 章子、吉永 幸司 |
詩 |
石内 秀典、尾崎 与里子、山本 英子 |
短歌 |
木村 光子、小西 久二郎、宮本 照男 |
随筆・評論 |
野村 𡨁一、山口 育子、山口 一 |
川柳 |
青木 十九郎、重森 恒雄、峯 裕見子 |
小説 |
井上 次雄、杉山 啓志 |
冠句 |
柴田 遊児、西村 吟雪、安居 尚文 |
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合同審査会の様子
合同審査会
部門 |
日時 |
場所 |
詩 |
5月16日(木曜日) 午後2時から |
彦根市民会館 |
俳句、短歌、随筆・評論、小説 |
5月20日(月曜日) 午後3時から |
彦根市民会館 |
川柳、冠句 |
5月22日(水曜日) 午後2時から |
彦根市民会館 |
上記の日程で合同審査会を実施し、選者の皆さまに作品を審査いただきました。
「彦根市民文芸作品」表彰式、市民文芸講座、部門別研修会
令和元年7月6日(土曜日) ひこね市文化プラザエコーホールにて彦根市民文芸作品の表彰式、市民文芸講座、部門別研修会を実施いたしました。
表彰式の後、彦根市民文芸作品小説部門選者杉山啓志先生による「近江が生んだ名将 蒲生氏郷」についてのご講演をいただきました。
その後、各応募部門に分かれて部門別研修会を行いました。選者と直接お話いただく機会となり、選者からは審査においての留意点。応募者からは、創作についての質問などが活発に交わされていました。
来年度以降もたくさんのご応募お待ちしております。
更新日:2019年12月17日