"乳幼児突然死症候群(SIDS)”から赤ちゃんを守ろう!
乳幼児突然死症候群(SIDS)とは?
乳幼児突然死症候群(SIDS)とは、それまで大きな異常のきざしがないのに、乳幼児が睡眠中に亡くなってしまう原因不明の病気です。多くは睡眠中におこりますが、なかには遊んでいる最中におこった例も報告されています。
- 主に生後2か月から6か月の乳児に多いですが、1歳以降でもまれに発症します。
- 冬から春にかけて起こりやすいです。
- 令和5年には全国で48名の乳幼児がSIDSで亡くなり、乳幼児の死亡原因第5位です。
SIDSの予防方法は確率していませんが、以下のポイントを守ることで発症率が低くなるという報告があります。
1歳までは「あおむけ」に寝かせる
SIDSは睡眠中に起こることが多いです。うつぶせ寝、あおむけ寝のどちらの体勢でも起こっていますが、あおむけに寝かせたほうが発症率が低いことが分かっています。(医学上の理由でうつぶせ寝を勧められている場合は、医師の指示を守ってください。)うつぶせ寝に気が付いたらあおむけに戻してあげてください。
できるだけ母乳で育てる
母乳で育てられている赤ちゃんのほうが、SIDSの発症率が低いことが分かっています。母乳の出方には個人差もありますが、母乳が出る場合はできるだけ母乳育児を心がけましょう。
たばこはやめる、加熱式や電子たばこもやめる
乳幼児の周囲で誰かがたばこを吸うことは、SIDSの発症率を高くすることが分かっています。妊婦自身の喫煙、まわりの人が吸ったたばこの副流煙を妊婦が吸う「受動喫煙」も生まれた後にSIDSの発生要因になります。乳幼児に関わるすべての大人は喫煙をやめましょう。
窒息事故から赤ちゃんを守ろう!
一日の多くを寝て過ごす赤ちゃんにとって、睡眠時の環境はとても大切です。睡眠環境を整えることで、窒息を防ぐことができます。
予防するポイント
ベビーベットに寝かせ、柵は常にあげておく
できるだけベビーベットを使用し、国が定めた安全基準の検査に合格した製品であることを示すPSCマークが付けられたベビーベットを選びましょう。また、赤ちゃんは日々成長し、できることが増えるため、「動かないだろう」と油断せずに転落しないように柵は常にあげておきましょう。
赤ちゃんが寝る場所には、枕やぬいぐるみは置かない。
赤ちゃんは寝返りをしたり、ずり上がったり、寝ている間も動き回ります。口や鼻をおおったり、首に巻き付いてしまうリスクがあるものは危険です。枕やタオル、衣服、よだれ掛け、ぬいぐるみなどは近くに置かないようにしましょう。
下に敷く布団・マットレスは固めのものを使う。
ふかふかした敷布団・マットレス・枕は、うつぶせになった場合に顔が埋まってしまい、鼻や口がふさがれ窒息するリスクがあります。赤ちゃん用の固めの寝具を使いましょう。また、保護者が添い寝・添い乳するときは、赤ちゃんを身体や腕で圧迫しないように注意しましょう。
更新日:2025年02月25日