農事組合法人つづらファーム

更新日:2021年09月16日

つづらファームのトップ画像

中山道沿い、彦根市東端に位置する葛籠町で米・麦・大豆・黒大豆を栽培しているのが農事組合法人つづらファームです。

”農事組合法人”とは、地域の農家が農業を協業し、組合員の共同の利益を増進することを目的とした、集落で経営する法人のことを言います。つまり、地域の農家さんが協力して、地域の農業を守る法人です。

今回は、つづらファームの6次産業を担う女性部の皆さんにお話を伺いました。

6次産業をスタートした理由は?

1次産業である”農業”と、2次産業である”加工”、3次産業である”販売”までを一括して行うことを農業の6次化と言い、つづらファームは平成27年からスタートされました。

法人としての利益をどうやって拡大するかを考えていく中で、まず、農機具格納庫の屋根を活用した太陽光発電による売電事業を始められます。その後、男性が主な働き手となっている農業の世界で、女性の雇用の創出ができ、地域の活性化も図ることができるということから6次産業化への着手を決められました。

実際に6次産業化をスタートするまでには、地域住民への説明会から始まり、全国各地への研修会への出席や視察、衛生管理、何を作るのかなどの事前準備が多く、簡単には行かなかったそうです。

しかし、集落での取り組みなので、一緒に頑張るのは顔見知りばかり。リーダーを決め、6次産業化を担うための”女性部”を設置し、少ない人数ながら一致団結してスタートを切られました。

 

つづらファーム女性部のみなさんの写真

 

お話を伺ったこの日は、普段の直売所へ出す商品だけでなくお弁当の注文が多い日だったため、早い人で朝5時半から出勤しておられました。

お家の朝ごはんも準備してから来ておられるでしょうし大変ですねとお話すると、「それは無理!」と笑いながら一蹴されました。

苦労したことはありましたか?

6次産業化をスタートした当初はそれぞれが手探りで進めている状況で、「お客さんのため」をモットーに取り組まれた結果、経常収支は赤字に。せっかくの商品も続けられなくなっては意味がないという思いで、毎月”女性部経営会議”を開催され、経営の「ムリ・ムダ・ムラ」を洗い出し、様々な見直しを続けてきておられるそうです。

現在、調理を担当しているのは6人のお母さんたちです。ベテラン主婦の皆さんには、お弁当作りもお手のもの。少数精鋭で手際よく調理をされ、出来上がったおかずたちはあっという間にお弁当におさまっていきます。

そんなお母さんたちの今の苦労は、メニューを考えることだそうです。昔ながらの伝承料理を入れるようにしておられるそうですが、お弁当は何度も買ってもらっていると同じおかずばかりというわけにもいきません。伝承料理と季節ごとのおかず、そして黒豆を使ったおかずが入っており、毎度お母さん方が頭をひねって愛情を込めて作ってくださっています。

 

お弁当調理中の写真

 

つづらファームで作っているお米や黒大豆はもちろん、集落の個人農家さんが作られた野菜なども使われており、できる限り葛籠町の”地産地消”にこだわって作っておられます。

お弁当の写真

 

お弁当は600円から値段に応じて作っていただけますが、ちょっとお高めの1,000円で注文すると写真のようにおかずの種類も多くてボリューミー!かつ、和食中心に野菜が多く健康にも良いお弁当を作ってくださいます。ごはんの上のゆかりや、デザートまで手作りだそうです。

(注意)旬の食材によりメニューは変わります。

人気商品は?

つづらファームでは、お弁当だけでなくお惣菜やお菓子、そして黒豆のお茶など、たくさんの商品を作っておられます。人気商品をお伺いすると「やっぱり黒豆コロッケ!あとは、甘黒茶(黒豆茶)も良く買ってくださる。」とのこと。白和えや丁子麩の辛子和えもリピーターがおられるほど人気だそうです。

お弁当の定番メニューである”黒豆コロッケ”は、つづらファームで栽培されている黒大豆がたくさん詰まっており、とても甘みのあるコロッケです。黒豆といえばお正月に食べる甘く煮た黒豆のイメージが強いですが、この黒豆コロッケは黒豆そのものが持つ甘味を口いっぱいに感じられます。

つづらファームの栽培している黒大豆は「クロダマル」という品種ですが、このクロダマルには健康に良いとされる抗酸化物質のアントシアニンが一般的な黒大豆に比べて多く含まれており、抗酸化作用が高いとされています。

昔懐かしいおやつの”かきもち”ももち米や砂糖、卵、山芋などを原料にして、添加物を一切含まずに作られており、お弁当もかきもちも安心で健康に良い商品になっています。

 

甘黒茶の写真

 

クロダマルで作ったティーバッグ入りの黒豆茶『近江甘黒茶』も販売されており、黒豆が好きな方や香ばしいお茶が好きな方にはピッタリのおいしいお茶です。

工房まめつづらの写真

『工房まめつづら』、ここでお惣菜やお弁当は作られます。

商品の主な原材料である大豆や黒大豆、丈夫で元気な様子、小さな加工所、これらを指す「まめ」。

料理にも芸術のような創造性を要することから、芸術家の仕事場である「工房」。

そこにつづらファームの「つづら」を合わせて命名されたそうです。

どこで買えますか?

つづらファームのお惣菜などは、毎週木・金・土曜日にはJA東びわこの直売所で販売されています。

その他、毎月第1・第3土曜日の朝9時30分から11時には、つづらファームの調理場である「工房まめつづら」の隣で”朝市”が開催され、お惣菜などが販売されています。

また、お弁当は注文があった時にしか作っておられませんが、1個600円から予算に応じたものを、10個以上のご注文で作ってくださいます。お弁当は1週間前までに予約が必要ですが、彦根市内や犬上郡エリアであれば配達できる場合もあるとのことですので、予約時にご相談ください。

お問い合わせやご注文は、【070-1455-6260】までお電話ください。

 

市長の写真

和田市長にもお弁当を召し上がっていただきました。

一番最初に黒豆コロッケを食べ、「甘みがあっておいしい!」と驚いた表情で感想をいただき、一緒に飲んでいただいた甘黒茶も「黒豆の味が濃い」とびっくりされていました。

みなさんも一度お試しください。

この記事に関するお問い合わせ先

産業部 農林水産課 地産地消係

電話:0749-30-6118
ファックス:0749-24-9676

メールフォームからお問合せする