福花農園 木村 顕代

更新日:2023年03月16日

木村顕代さんのTOP画像

   今回は、彦根市野良田町でイチゴを栽培されている福花農園の木村顕代さんにお話を伺いました。木村さんは、60年間イチゴ農家を営む福永正雄さんの後継者として、2年ほど前に新規就農されました。福花農園のイチゴの特徴は、何と言ってもその甘さと一粒一粒の大きさです。

師匠との出会いと家族の絆

   木村さんは「大好きなイチゴを自分で育てたい」という思いから、4年前に滋賀県の普及センターに就農相談に行かれ、そこで現在の師匠である福永正雄さんに出会われました。当時、福永さんは奥様を亡くされたばかりで、イチゴづくりを一人で続けていくのは難しいと感じておられ、協力してくれる方を探しておられました。そこから普及センターを交えての協議が進み、約1年間の修業期間を経て、木村さんは新規就農されました。

   お話を聞いていて特に驚いたのは、木村さんご家族の一致団結した協力姿勢です。木村さんは毎朝ご家族のお弁当を作り、その後7時半頃にはハウスに来られて作業を開始。3人の娘さんたちも学校終わりなどの空いてる時間で作業を手伝われ、繁忙期にはご主人もイチゴを収穫されてから会社に出勤なさるそうです。取材当日も、次女の花蓮(かれん)さんがイチゴのパック詰め作業などをされていました。福永さんは「家族が一体となって取り組む姿は正に昔ながらの農業そのもの」と目を細めながら言われます。木村さんと花蓮さん、そして福永さんが仲睦まじく話す姿に、家族以上の、懐かしくも新しい農業の姿を見たように感じました。

kimura

木村さん(左)と師匠の福永さん。

福永さんはイチゴ栽培歴60年の大ベテランです!

福花農園ロゴ

福花農園の名前の由来は、福永さんの「福」と3人の娘さんに共通する「花」の文字を合わせたものだそうで、ロゴの3つのイチゴは娘さんたちを表しています。

師匠直伝の栽培管理による「濃厚超大粒イチゴ」

   福花農園で栽培しているのは「章姫(あきひめ)」と紅(べに)ほっぺ」の2種類。福花農園のイチゴの一番の特徴はなんといってもその大きさ!一般的なイチゴの1.5倍から2倍はあります。また、食べると濃厚な甘味が口いっぱいに広がります。

大粒イチゴ

数粒乗せただけで手のひらがいっぱいに!

   良質なイチゴを作るためには、苗づくりから始まり、水やりや温度管理など、育てる過程で様々な手を加える必要があります。中でも、木村さんがこだわっているのが「こまめな摘果・摘葉」です。木村さんにお聞きすると、「早めに生育の悪い果実を摘み取ることで、限られた果実に養分を余すことなく行き渡らせることができます。また、イチゴの色付きには日当たりが重要なため、古くなったランナーや葉っぱもこまめに取り除きます。これらにより、株元への負担が減って成り疲れも防ぐことができるので、糖度が高く、甘くて大きなイチゴができます」と教えてくださいました。そのために、木村さんは苗一つ一つの観察を毎日欠かしません。これは師匠である福永さんのこだわりだそうで、木村さんは「摘果・摘葉は誰にも負けないくらい厳しくやっています。」と自信を持って話されます。きれいに管理されたイチゴが並んでいる光景から、師匠のこだわりが確かに受け継がれていることを感じました。

   また、福花農園ではダニを食べるダニを使った防除や、UV-Bライトという紫外線を用いたうどんこ病予防など、減農薬にも積極的に取り組まれています。味が美味しいのはもちろんのこと、安心・安全に食べられるのも福花農園のイチゴの魅力です。

摘果・摘葉の画像

苗一つ一つ厳しくチェックしていきます。

大粒イチゴの画像

丁寧に育てられたイチゴはまるで宝石のようです。

どこで買えますか?

   福花農園のイチゴは野良田町のハウスで直接販売されているほか、JA東びわこの直売所(やさいの里、やさいの二番館)やフレンドマート、丸善スーパーやパリヤ等で販売されています。

イチゴ(パック)画像
イチゴ(パック)画像2

これからの目標は?

   木村さんに今後の目標について伺うと「パートさんの継続雇用の実現やイチゴを使った加工品の開発など、やりたいことはたくさんありますが、まずは師匠の福永さんに学びながら、品質の維持・向上に取り組んでいきたいと思います。」と教えてくださいました。木村さんのこうした実直な姿勢が甘くて大きく、美味しいイチゴを作りだすのだと改めて感じました。

福永さんと木村さんご家族の画像

この記事に関するお問い合わせ先

産業部 農林水産課 地産地消係

電話:0749-30-6118
ファックス:0749-24-9676

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