発刊にあたって

 彦根市は、琵琶湖の東部、湖東地域に位置し、西には日本一の湖・琵琶湖、東は緑豊かな鈴鹿山脈を望むことができます。また、鈴鹿山脈から流れを発する芹川、犬上川、宇曽川、愛知川等が中央の平野部を横切り琵琶湖に注いでいます。
 この豊かな自然は、私たちにとってかけがえのない財産であり、私たちはそから、さまざまな恩恵を受けてきました。
 彦根市では、この恵み豊かな環境を保全し創出するために、平成11年3月に彦根市環境基本条例を制定し、条例を受けて環境基本計画と地域行動計画の策定をすすめてきました。この環境基本計画を策定するうえでの基礎資料を作成することを目的に、彦根市から委託を受けて、平成11・12年度で市内の自然環境調査を実施いたしました。
 本調査は、調査対象ごとに専門の方々を指導員としてお迎えし、指導員と一般市民の調査員とで、植物、鳥類、昆虫、魚類、動物（ほ乳類）について行いました。
 今回の発刊は、市内で確認された種のうち、貴重種を中心とした概要版とさせていただきますが、本書が彦根市の自然環境についての理解とその保護のために役立てていただければ幸いと思います。
 最後に、本調査の指導員ならびに調査員の皆さん方のご苦労を謝して発刊のことばとさせていただきます。

平成13年3月

快適環境づくりをすすめる会
会長 布藤 美之