消火器の扱い方
消火器の設置場所はどこが効果的ですか?

出典:(社団法人)日本消火器工業会『消火器のしおり“ご家庭に消火器を”』
- 火災の初期の段階で、火を消したり、抑制することが被害を最小限にとどめます。
そのために、住宅の火災特性に合わせた誰にでも使いやすい住宅用消火器などを置いておきましょう。 - 特に高齢者などの方々が住んでいる住宅には、自動的に消火ができる住宅用自動消火装置の設置をおすすめします。
- 消火器などの使い方についても、よく覚えておきましょう。
住宅用強化液消火器(霧状放射)
ノズルを火元に向けて放射すると、薬剤が霧状に広がり、火を消します。水系ですから、冷却効果と浸透性に優れています。
住宅用ABC粉末消火器
ノズルを火元に向けて放射すると、粉末の薬剤が広い範囲を覆って、火勢をおさえます。
抑制効果により制炎性に優れています。
この2本を組み合わせて順番に使用すれば、その効果は抜群といえます。
- 制炎性の大きいABC粉末消火器で火勢をおさえる。
- 冷却効果・浸透性に優れた強化液消火器で深部も完全に消す。再燃も防止。
消火器の正しい設置方法は?
- 厨房など常に水が床に飛散するところでは、壁掛けにするか、置台にのせてください。
- 備えつけの高さは1.5メートル以下にしてください。棚の上などの高いところは避けてください。
- 雨風にさらされる屋外では必ず格納箱に入れてください。
- ガスコンロやストーブの近くは避けてください。
- 潮風の吹く海岸付近、ガスの出る温泉場、工場などでは、合成樹脂の覆い(取扱いに不便をきたさない程度の)をするとか、あるいは格納箱に入れてください。
消火するには
天井に火がとどくまでは消火できる
初期消火の限界は、一般的に「天井に火がとどくまで」と言われています。
わずか1~2分の間ですが、この間に消火できれば火災を食い止めることができます。
消火器の使い方
ホースのあるもの
- 黄色の安全ピンを上に引き抜く
- ホースの先のノズルを燃えているものに向ける
- 上下のレバーを握る

出典:(社団法人)日本消防設備安全センター『住宅火災から生命を守る』
ホースのないもの
- 黄色の安全ピンを上に引き抜く
- ノズルを燃えているものに向ける
- 上下のレバーを握る
- 粉末消火器・住宅用消火器の放射時間は、小型(1.5キログラム)のもので12秒~18秒です。火元を確実にねらってください。
- まちの防災訓練などに参加して、消火器の使い方を実際に体験してみましょう。
消火方法の例
- 天ぷら油
強化液消火器やスプレータイプの消火具を使って消火します。 - ストーブ
消火器がないときは濡れシーツで覆い、さらに水をかけて消火します(完全に火が消えるまでは、シーツをめくらないこと。)。 - カーテン
引きちぎってから消火(炎が上に燃え広がるのを防ぎます。) - ふすま
蹴り倒してから消火(炎が上に燃え広がるのを防ぎます。) - 衣服に火がついたら
地面に横になって、転がるようにして消します。立ったままだと勢いよく上に燃え広がり、全身やけどになってしまいます。
上記のいずれも、基本的には消火器を使って消火します。消火器がなく、やむを得ず濡れシーツ等を使う場合には、やけどに十分注意してください。
更新日:2024年09月02日