令和6年度決算(2025年12月号掲載)

更新日:2025年12月01日

HP番号: 28957

令和6年度の一般会計の決算額は、歳入が548億9,450万円、歳出が523億7,676万7千円となり、前年度と比べ、歳入で1.5%の増、歳出で1.3%の増となりました。

また、特別会計・企業会計については表のとおりとなりました。

一般会計、特別会計、企業会計の歳入額と歳出額をまとめたグラフ

収支の状況

約24億円の黒字

自治体の決算収支を表す一般会計の実質収支は、昭和33年度以降毎年黒字となっています。令和6年度決算は、24億1,484万円の黒字となりました(グラフ1)。

これは、歳出では、議会費、民生費、商工費、消防費、公債費が前年度に比べ増加しましたが、歳入では、市税、寄附金、諸収入などの自主財源の増加により、歳入を確保したことによるものです。

平成30年度から令和6年度の実質収支の推移グラフ(グラフ1)

財政指標

財政の早期健全化や再生の必要性を判断するための指標のことを「健全化判断比率」といい、次のとおり、4つの比率があります。

健全化判断比率を示した表

  1. 実質公債費比率
    年間収入に対し、借金の返済額が占める割合を示すもの。9.2%は前年度から1.6ポイント悪化しました
  2. 将来負担比率
    今後返済が必要な借金などの総額が、収入の何倍に相当するかを示すもの。53.5%は前年度から5.5ポイント改善しました
  3. 実質赤字比率、
  4. 連結実質赤字比率
    一般会計や特別会計などが赤字かどうかを示すもの。ともに発生していません
資金不足比率を示した表

借金により、世代間で負担の公平を図る

Q.なぜ貯金をするの?

A.  自治体の主要な財源である市税などの収入は、経済状況により変化することがあり、一定ではありません。安定した市民サービスを継続して提供していくためには、災害や急激な経済状況の悪化など、不測の事態にも備えておく必要があります

Q.なぜ借金をするの?

A.  建設費用などの大きい額の出費を一度に支払ってしまうと、他の事業に使うお金が不足し、市民サービスの提供に支障をきたしてしまいます。また、建設のための資金を短期間で確保しようとすると、本来必要な事業の実施を延期するなど、地域全体のバランスが崩れるおそれがあります。 そこで、現在だけでなく将来の市民も長期にわたって使用する道路や建物などの建設費用のために借金をすることで、建設のための資金を確保しながら、世代間で負担の公平を図っているのです。

市債なしだと、現在の市民だけが負担することになり、市民一人一人の負担が大きい。市債あり(20年の場合)だと、20年間で分担することで、市民ひとりひとりの負担が分散される。

市債(借金)にも上のように世代間で負担の公平を図るメリットがあります。 一方で、返済にかかる費用(公債費)はここ5年で約10億円増加しており、今後も高い水準で推移する見込みです。

市長メッセージ

市長近影

彦根市長  田島一成

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~令和6年度決算~

令和6年度の決算は、上記のとおり、収支のバランスが保たれました。

これは、歳入については、市税が過去最高額となり、ふるさと納税寄附金の確保に努めた、また歳出については、事業効果などを踏まえて徹底的な業務見直しを行った結果ですが、年間収入に対し、借金の返済額が占める割合を示す実質公債費比率が悪化するなど、本市の財政状況に余裕があるわけでは決してありません。

~今後の展望~

本市は過去に実施した大型建設事業による巨額の負債を抱えており、将来世代に負債を先送りしない持続可能な行財政の確立が我々に与えられた使命となっております。

今後も厳しい状況が続いていく中、企業誘致や民間資金の活用など更なる自主財源の確保に取り組むことが必要です。

さらに、現在進行中の事業についても、しっかりと精査していくとともに、必要に応じて計画の見直しなども検討し、市民の皆様とも対話しながら、財政の健全化に取り組んでいきます。

令和6年度に取り組んだ主な事業

「人権・多文化共生」、「健康・福祉・医療・生涯学習」

日常生活用具給付等事業・・・3,230万4千円

重度障害者などに対し、日常生活の便宜や福祉の増進を図るため、引き続き自立生活支援用具等の日常生活用具を給付・貸与するとともに、新たに人工呼吸器用外部バッテリー等を給付種目に追加しました。

地域保健医療推進事業・・・3,588万8千円

二次・小児救急医療体制のため、彦根市立病院や圏域の救急告示病院に診療業務の委託を行いました。また、新たに長浜赤十字病院への小児救急医療業務委託を行いました。さらに、産科医療体制の確保のため、これまでの取組に加え、新たに市内産科医療機関に対する支援を行いました。

(仮称)図書館中部館整備事業・・・2,816万8千円

旧ひこね燦ぱれすを(仮称)図書館中部館として整備するための基本設計を完了し、実施設計に着手しました。

新図書館のイメージ図

コミュニティ・スクール推進事業・・・114万円

コミュニティスクール事業による会議の様子

学校が地域の人々と目標を共有し、一体となって子どもたちを育む「地域とともにある学校づくり」を目指すため、市内全小中学校でコミュニティ・スクールの導入を完了しました。

「子育て・次世代育成・教育」

子ども未来一般経費・・・1,824万6千円

第3期彦根市子ども若者プラン冊子の表紙画像

本市の子ども・若者施策に係る計画である第3期彦根市子ども・若者プラン(令和7年度~令和11年度)を策定しました。

家庭児童相談室運営事業・・・2,289万3千円

家庭児童相談室を中心にした子ども家庭総合支援拠点を設置し、相談業務やソーシャルワークを行うほか、新たに学校長期休暇時の支援対象児童の見守りを強化しました。

福祉医療費助成事業・・・8億5,336万6千円

これまで通院は小学生まで、入院は中学生までを対象としていた子どもの医療費助成について、令和6年4月診療分から通院・入院ともに高校生世代まで対象を拡大しました。

小・中学校給食費食材価格高騰対策事業・・・5,765万5千円

食料品の価格が高騰し続けている中、保護者が負担する学校給食費では賄うことができない給食食材の値上がり分を公費で負担し、給食の安定供給と、保護者負担の軽減を図りました。

「歴史・伝統・文化」、「観光・スポーツ」、「産業」

観光大使設置・推進事業・・・76万4千円

藤波辰爾さん、男性ブランコさん、高橋英樹さんを観光大使に委嘱することにより、SNSなどメディアでの発信をしてもらい、本市の知名度を上げ、誘客を促進しました。また、観光大使を招いたイベントを開催し、彦根城をより多くの方に知ってもらい、世界遺産登録に向けた機運醸成を図りました。

彦根城世界遺産登録推進事業・・・1,646万4千円

彦根城の世界遺産登録の実現に向けて、ユネスコの事前評価の対応を行うとともに、情報発信・啓発活動を行いました。

上空から見た彦根城の写真

国スポ・障スポ大会準備経費・・・1億5,356万6千円

今年度の第79回国民スポーツ大会・第24回全国障害者スポーツ大会の開催に向け、本市実行委員会においてリハーサル大会を開催しました。

国スポの旗がたっているプロシードアリーナHIKONEの建物周辺の写真

特別史跡「彦根城跡」保存整備および維持管理事業・・・2億1,775万4千円

修繕中の石垣の写真

彦根城天守について、適切な維持管理と活用を図るため、耐震対策工事を完了するとともに、防災設備整備工事を実施しました。

「環境形成」、「都市基盤」、「安全・安心」

大黒川外河川改良事業 、松原町大黒前鴨ノ巣線街路事業 、近江鉄道沿線地域公共交通再生事業・・・1億6,202万4千円

令和6年4月1日の近江鉄道線の上下分離(公設民営)方式への転換に伴い、第三種鉄道事業者となる一般社団法人への設備投資費用の補助、維持修繕費用および運営費の負担を行いました。

消防本部(署)庁舎整備事業・・・1億4,884万3千円

発電設備があり、「火気厳禁」「少量危険物貯蔵取扱書」などと記載がある扉

経年劣化した消防本部(署)庁舎の非常用発電設備を更新したほか、各種感染症などの拡大防止のため、犬上分署のトイレの自動洗浄化および救急消毒室の整備を行いました。

ごみ収集事業・・・1億5,470万1千円

ごみ等の収集・運搬に係る経費で、収集車両の維持管理のほか、資源物の運搬を行いました。また、新たに3トン塵芥車(ごみ収集車)を購入しました。

ごみ焼却場整備事業・・・8億5,441万9千円

長寿命化計画に基づき、ごみ焼却施設の大規模修繕を行いました。また、長寿命化改修工事期間中に生じた焼却しきれない可燃ごみの一部を外部搬出し処理を行いました。

上空から見た清掃センターの敷地の写真

この記事に関するお問い合わせ先

総務部 財政課

電話:0749-30-6107
ファックス:0749-22-1398

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