安心して毎日を過ごせるように~成年後見制度の活用を~(2026年2月号掲載)

更新日:2026年02月01日

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認知症、知的障害、精神障害などの理由で自分で判断することが難しくなった人は、不動産や預貯金の管理、介護・福祉サービスを利用するための手続きや契約などを結ぶことが難しい場合があります。このような人を支援するのが「成年後見制度」です。

今回の特集では、住み慣れた地域で安心して暮らせる権利を守る成年後見制度をご紹介します。
 

こんなとき、成年後見制度が役立ちます

頭を抱える女性のイメージ画像

あなたの身の回りで、心当たりはありませんか?

たとえば、こんなとき

成年後見制度の活用事例

制度の仕組みを知ろう

通帳と印鑑を託しているイメージ画像

 

法定後見制度は、本人の判断能力の程度により「後見」「保佐」「補助」の3つに区分されます。

また、現在判断能力が十分な人も、将来認知症などで判断能力が低下した場合に備えて、財産管理や身上保護を本人に代わって行う人と支援の範囲を決めておく任意後見制度もあります。

法定後見制度

困っている男性のイメージイラスト

ほとんど自分で判断できない

成年後見人

原則、すべての手続きや契約を代行します。

困っている女性のイメージイラスト

判断能力が著しく不十分

保佐人

財産に関わる重要な手続きや契約を支援します。※

困っている年配男性のイメージイラスト

判断能力が不十分

補助人

一部の重要な手続きや契約を支援します。※

※家庭裁判所が定める範囲で行います。

Q&A 何をしてくれるの?

成年後見人などができることは大きく「財産管理」と「身上保護」の2種類。本人の意思を尊重しながら、お金の使い方や、さまざまな契約・手続きなどを支援します。

一方、実際の介護や家事の支援、医療行為の同意や、身元引受人になることなどはできません。

財産管理とは・・

  •  預貯金の管理
  • 税金や光熱水費などの支払い
  • 遺産分割 など

身上保護とは・・

  • 介護・福祉サービスの利用手続き
  • 施設への入退所の手続きや、費用の支払い
  • 要介護認定の申請 など

Q&A 成年後見人ってどんな人がなるの?

ご本人をよく知る親族のほか、司法書士や弁護士、社会福祉士などの専門職が選ばれます。家庭裁判所が、本人の状況に合ったふさわしい人を決めます。

親族のイメージイラスト

親族

ご本人の生活や性格をよく理解している身近な存在です。信頼でき、金銭管理などを適切に行える18歳以上の人が選ばれます。

専門職の人のイメージイラスト

専門職の人

法律や福祉の知識を生かして成年後見人の役割を担います。公平な立場から財産管理や契約手続きなどを支援します。

Q&A 費用はかかるの?

財布と電卓のイメージイラスト

専門職が成年後見人などに就くときは、報酬が発生します。金額は本人の財産の額や支援の内容に応じて家庭裁判所が決定しますが、おおむね月額2~6万円になることが多いとされています。

一方、親族が就く場合も報酬は請求できますが、家族として支えるという性格もあり、無報酬にしたり、専門職より低めの額にとどめることも少なくありません。

その他、申立てに必要な診断書など、状況に応じて書類の作成に費用が必要になります。

知ってほしい、“頼れる制度”という選択肢

本人も、ご家族の方にも安心を

椅子に座って話している男性の写真

彦愛犬権利擁護サポートセンター
所長 城戸 さん

彦根市社会福祉協議会内の彦愛犬権利擁護サポートセンターでは、成年後見制度についての相談を受け付けています。

「人口が減る一方で世帯数が増える、いわゆる核家族化が進んでいます。彦根でも独居の高齢者が増え、支援が必要な人が増えているのではないでしょうか」と話すのは、同センターの城戸所長です。

判断能力が低下していると、自宅を訪ねてきた営業職員と長く話すうちに、必要のない商品を購入してしまうこともあると言います。中には改修したばかりの自宅のトイレを再び改修し直したり、2つ目のウォーターサーバーを設置するようなケースも。「納得して購入していればよいのですが、状況の判断ができていないと生活が立ち行かなくなってしまいます。本人が支払えないと、ご家族に連絡がいくこともあります。」

成年後見人による財産管理や契約のサポートは、本人の生活を守るだけでなく、親族の安心にもつながります。

「福祉には多様な支援があり、それぞれの支援者が役割分担をしてチームで支えることが大切です。成年後見制度は、そのチームの一員を増やすことにつながります。本人にもご家族にも安心して日々を過ごしていただけるよう、積極的に制度を活用いただきたいです。」

成年後見制度に支えられて

椅子に座って身振りしながら話している男性の写真

阪井田 さん

特別養護老人ホームに入所する母親の金銭管理や契約・手続きなどを、成年後見人に依頼している阪井田さん。母親の認知症が進行すると、本人による正確な判断が難しくなり、さまざまなことに支障が出てくるようになりました。「必要のないものを買ってくるようになったんです。母本人も何かわからないものの請求書も届くし…。母のお金での支払いができず、私の収入から母の生活費をまかなうこともありました。」

老人ホームはもちろん、銀行や母親が手続きを行った団体や店舗からの電話も阪井田さんにかかってくるようになり、母親を守らないといけないというプレッシャーから夜も眠れなくなったと言います。

「本当に大変でした。そんなとき、成年後見制度を紹介してもらったんです。」親族のお金を預けるという重要な判断もあり、当初は不安を感じることもありましたが、司法書士の資格を持つ成年後見人が選任され、支援は1年を経過しました。

「成年後見人さんのことは、とても頼もしく感じています。母のことを安心してまかせられる上に、私自身のストレスも減りました。ご家族のことで同じ悩みを抱えている方に、ぜひおすすめしたい制度です。」

後見制度の支援を 利用するまで ~手続きの流れ~

「物忘れが多くなってきた」、「お金を使い過ぎるようになった」、「介護や福祉のサービスが理解できなくなってきた」。周囲の人にそんな「気付き」があれば、成年後見制度の活用についてご検討ください。

実際に支援が開始する「審判・決定」までの大まかな流れをご紹介します。

気づき、相談、裁判所のイメージイラスト

【気づき】
生活の中で不安を感じたときが、成年後見制度の利用を考え始める最初のサインです。

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【窓口に相談】
彦愛犬権利擁護サポートセンターにご相談ください。申立てから審判・支援開始後まで支援します。

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【申立て】
相談の結果、利用が必要と判断された場合、家庭裁判所に診断書や戸籍など必要書類をそろえて申立てを行います。

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【審判と決定】
家庭裁判所での調査や面談を経て審判が出され、成年後見人などが選ばれると、制度の利用が正式に始まります。

 

 

ご相談はこちらまで

男性二人と男女が向き合う面談のイメージ画像

そのお手続き、サポートします!

 

彦愛犬権利擁護サポートセンターでは、ご相談をお受けし、必要に応じて地域包括支援センターなどと連携し、その人の状況に合った支援を行っています。

親族でも、福祉の支援者でも結構です。お気軽にご相談ください。

  • 出前講座 行きます
    地域の老人会や自治会、関係機関などへの出前講座を開催しています。
    (注意)開催は、平日の9時00分から16時45分となります。
  • 当事者間の情報交換に
    年に1回、親族後見人の悩みや情報交換を行うことを目的に、講師を招いて親族後見人交流会を開催しています。これから成年後見人の利用を考えている人、話を聞いてみたい人はご参加ください。

彦愛犬権利擁護サポートセンター

電話:0749-22-2855(彦根市社会福祉協議会内)
(注意)彦愛犬権利擁護サポートセンターは、1市4町(彦根市・愛荘町・豊郷町・甲良町・多賀町)の委託事業です。

この記事に関するお問い合わせ先

福祉保健部 障害福祉課

電話:0749-27-9981
ファックス:0749-30-9231

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