3月2日プレスリリース:「対話型鑑賞」で共感的な人間関係を育みます!(平田小学校)

更新日:2024年09月02日

HP番号: 18963

「対話型鑑賞」で共感的な人間関係を育みます!~互いの良さや個性を認め尊重し合う子どもの育成~

本校では、互いの良さや個性を認め尊重し合う子どもの育成を目指して、毎月1回、朝の学習の時間に、「対話型鑑賞(VTS)」を、全学級で行っています。

    アメリカ発の美術鑑賞教育法“VTS”は、観察力、批判的思考力、コミュニケーション力を育成する教育カリキュラムです。そしてこれは、子どもの自己肯定感のみならず、学力を高めるとっておきの方法でもあります。

    この度、下記のとおりこの取組の様子を報道機関の皆様に公開しますので、ご案内いたします。

1 日時

令和4年3月9日(水曜日) 8時15分~8時30分

2 場所

彦根立平田小学校 (彦根市平田町267)

 

    今年度最後となる3月の「朝鑑賞」を3月9日(水曜日)に行います。本校が行っているこの対話型鑑賞については「VTS(Visual Thinking Strategy)」と呼ばれ、観察力、批判的思考力、コミュニケーション力を育成する教育カリキュラムとして世界に広がり、発祥地アメリカ、欧米、中東、南米など各国の教育現場で導入されています。また、「VTS」に関する本も出版されています(学力をのばす美術鑑賞 フィリップ・ヤノウィン著 淡交社)。

    本校では2学期から滋賀大学大学院 青木善治教授のご指導のもと、朝鑑賞(対話型鑑賞)を毎月1回、朝の学習の時間に全校で行っています。

    青木教授は、朝鑑賞タイムについて、次のように説明されています。


 子どもの自己肯定感のみならず、学力を高めるとっておきの方法があります。それは図画工作科・美術科を活用します。朝学活前の15分程度の学習活動を行う時間を活用して、学級担任が1点の作品を用いて対話型鑑賞(朝鑑賞)を行うのです。対話型鑑賞とは1980年代半ばにニューヨーク近代美術館で開発された鑑賞法です。この鑑賞法の最大の特徴は、学力の優劣が大きく関係せず、だれでも平等に参加でき、思考力や表現力を高めていくことができることにあります。
    朝鑑賞中は、子どもは教師から知識を与えられる側、知識を試される側という受け身の存在ではなく、問いに対して主体的に考え、友だちの考えも取り入れながら、他者の考えも取り入れながら、自分で考えた「答え」を組み立てていく能動的な存在となります。「この作品を見てください。何が見えますか?」「時間は朝昼晩のいつ頃だと思いますか?」「季節はいつ頃だと思いますか?」「どんな声や音が聞こえますか」「どんな題名をつけますか?」「どこからそう思いましたか?」等々、様々な投げかけから始まります。対話型鑑賞(朝鑑賞)中、子どもたちは「みる→考える→話す→聴く→みる→考える→話す→聴く」を繰り返していきます。そこには正解もなければ不正解もありません。この様な活動を繰り返す中で、同じ作品を見ていても、多様な見方や感じ方があり、互いのよさや個性を発揮しやすく、同時に認めやすい環境もつくられていきます。それは、朝鑑賞後の授業においても、意欲的に発言する子どもが増えると同時に、お互いの話をしっかりと聞く姿勢も培われていきます。


 

    2学期から始めたこの取組で、学級集団の中で安心して発表できる子どもが増えたり、算数や国語などの教科の学習が苦手な子も発言が増えたりと効果が少しずつ感じられるようになってきました。

    今後もこの取組を積み重ねることで、平田の子どもの思考力と共感的な人間関係を育て、その結果、自己肯定感や学力の向上につなげていきたいと考えます。

取組の様子
取組の様子

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