11月18日プレスリリース:テーマ展「大名家族の日常―儀礼から遊興まで―」を開催します

更新日:2024年11月18日

HP番号: 26584

このたび、彦根城博物館において、みだしの展覧会を開催いたしますのでお知らせします。

名称

テーマ展「大名家族の日常―儀礼から遊興まで―」

会期

令和6年(2024年)11月23日(土曜日・祝日)~12月24日(火曜日)
会期中無休
開館時間:午前8時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)

会場

彦根城博物館
展示室1

展示の趣旨

江戸時代、大名は1年ごとに江戸へ参勤することを命じられ、その妻子も江戸に常住することが義務付けられました。彦根藩井伊家においても、当主は、江戸と彦根を1年ごとに往き来し、その家族である正室や世子(世継)、当主の女子は江戸に、世子以外の男子(庶子)は彦根にそれぞれ居住していました。井伊家の家族たちは、その地位に応じた役割に基づいて江戸幕府や彦根藩の儀礼に参加し、また他方では、それぞれの好みに応じた活動を行うなど、日常生活を営みました。また、現在の家族とは異なり、普段は離れて暮らす大名家族は、互いに贈答や手紙のやりとりを行うことにより、家族としてのつながりを維持していました。

大名家族の日常における公的な側面に注目すれば、井伊家当主は、様々な儀礼への参加をはじめ、藩政にかかわる命令を行ったほか、井伊家ゆかりの寺社や一族の廟所へ参詣するなどの勤めを果たしました。当主の男子のうち、世子は、将軍への御目見(おめみえ)を経た後、江戸城等での儀式に参加する中で、当主と同様の格式を獲得していきました。一方、庶子は、日々の武術稽古や学問修行、彦根城表御殿での儀礼への参加を通して、第二・第三の藩主候補としてのふるまいや教養の習得を目指しました。

また、正室は、家を維持していくために、世継の育成を担ったほか、将軍家・大奥との文通による交際を行い、井伊家と将軍家の結びつきを強固なものとしました。

一方、私的な側面に注目すれば、それぞれの好みに応じた諸芸の稽古や遊興などの活動も大名家族の日々の生活を彩るものです。井伊家歴代の中には、大名としての教養の域を出て、鷹狩や乗馬などの武芸に熱中する当主や、能や茶の湯などに親しむ当主もいました。庶子たちは、武術稽古のための外出や詩会の主催など、好みの武芸や学問を深めたほか、蛍狩りや祭礼見物を楽しむ姿も見られました。また、井伊家の女性たちも和歌への造詣を深めたほか、書などにも親しみました。

本展では、井伊家当主や庶子にかかわる資料が多く残る井伊家10代直幸(なおひで、1731―89)の時代を中心に、大名家族の側近くに仕えた家臣や奥女中の記録などから、井伊家当主とその家族の日常に迫ります。

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プレスリリース資料

この記事に関するお問い合わせ先

教育委員会事務局 彦根城博物館 学芸史料課史料係

電話:0749-22-6100
ファックス:0749-22-6520

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