14 彦根城跡
彦根城跡(ひこねじょうあと)
- 特別史跡指定 昭和31年7月19日
- 所在地 金亀町
- 時代 江戸
彦根城が築かれる以前の彦根山周辺は、松原内湖(まつばらないこ)に芹川が注ぎ込み、沼や沢の多い土地でしたが、彦根山一帯を城下とするために水池が埋め立てられ、築城と同時に城下町の建設が進められました。
慶長8年(1603)藩主井伊直継(なおつぐ)の代に築城を始め、その際には幕府から6名の奉行が派遣され、近隣諸国の大名に助役〔すけやく〕が命ぜられるなど、天下普請の様相を呈していました。豊臣恩顧〔おんこ〕の大名が多い西国への押えの拠点と意識され、完成が急がれたのです。そのため、普請に必要な材木や石材を周辺の古城や廃寺から集めました。天守そのものが大津城天守を移築したものと伝えています。
現在の彦根城は、旧中濠まで残っており、また、一部は明治11年に陸軍省によって取り払われたものの、天守や櫓などの主要な遺構は幸いにも残されたため、築城当時の勇姿がよくしのばれます。全国的に見ても保存状態のたいへん良い城跡です。
更新日:2024年09月02日