小児のRSウイルス感染症(母子免疫ワクチン)の予防について
RSウイルスワクチン(母子免疫ワクチン)が定期予防接種になります。
- 令和8年4月1日から、妊娠28週から36週の妊婦さんを対象に、RSウイルスワクチン(母子免疫ワクチン)が定期接種化される予定です。詳細については決まり次第お知らせします。
(すでに母子健康手帳の交付を受けられた人で、対象になられる人には令和8年3月下旬ごろに個別通知を予定しています。)
RSウイルス感染症とは
RSウイルス感染症は、生後半年以内の赤ちゃんがかかると重症化しやすい呼吸器感染症です。
RSウイルスは特に小児や高齢者に呼吸器症状を引き起こすウイルスで、1歳までに50%以上が、2歳までにほぼ100%の乳幼児が、少なくとも1度は感染するとされています。
感染すると、2~8日の潜伏期間ののち、発熱、鼻汁、咳などの症状が数日続き、一部では気管支炎や肺炎などの下気道症状が出現します。初めて感染した乳幼児の約7割は軽症で数日のうちに軽快しますが、約3割では咳が悪化し、喘鳴(ゼーゼーと呼吸しにくくなること)や呼吸困難、さらに細気管支炎の症状が出るなど重症化することがあります。2010年代には、生後24か月未満の乳幼児における年間のRSウイルス感染症発生数は12万人~18万人であり、3万人~5万人が入院を要したとされています。また、入院例の7%が何らかの人工換気を必要としたとする報告もあります。 RSウイルスの流行には季節性があり、新型コロナウイルスの流行以前は秋冬に流行が見られましたが、近年は夏に流行がみられています。接触・飛沫感染により伝播するため、手洗いや手指衛生といった基本的な感染対策が有効です。治療は症状に応じた治療(対症療法)が中心で、重症化した場合には酸素投与、点滴、呼吸管理などを行います。
ワクチンの効果と注意点
母子免疫ワクチンとは
生まれたばかりの乳児は免疫の機能が未熟であり、自力で十分な量の抗体をつくることができないとされています。母子免疫ワクチンとは、妊婦が接種すると、母体内で作られた抗体が胎盤を通じて胎児に移行し、生まれた乳児が出生時から病原体に対する予防効果を得ることができるワクチンです。 RSウイルス感染症に対する母子免疫ワクチンとして組換えRSウイルスワクチン(ファイザー社のアブリスボ®)があります。なお、組換えRSウイルスワクチンのうち、アレックスビー®(GSK社)は母子免疫ワクチンとして用いることはできません。
ワクチンの効果
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生後90日時点 |
生後180日時点 |
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母子免疫ワクチンの効果 |
RSウイルス感染による 医療受診を必要とした 下気道感染症の予防 |
6割程度の予防効果 |
5割程度の予防効果 |
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RSウイルス感染による 医療受診を必要とした 重症下気道感染症(※)の予防 |
8割程度の予防効果 |
7割程度の予防効果 |
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※ 医療機関への受診を要するRSウイルス関連気道感染症を有するRSウイルス検査陽性の乳児で、多呼吸・SpO2 93%未満・高流量鼻カニュラまたは人工呼吸器の装着・4 時間を超えるICU への収容・無反応・意識不明のいずれかに該当と定義しています。 |
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対象者
令和8年4月1日以降に、以下の条件を満たす方が対象者です。
- 妊娠28週0日目から妊娠36週6日目の妊婦
- 予防接種をうける日に彦根市の住民であるもの
ワクチンの種類
組換えRSウイルスワクチン(商品名アブリスボ®)
ワクチンの安全性
ワクチンを接種後に副反応がみられることがあります。主な副反応には、接種部位の症状(疼痛、腫脹、紅斑)、頭痛、筋肉痛があります。また、頻度は不明ですが、ショック・アナフィラキシーがみられることがあります。
ワクチン接種による妊娠高血圧症候群の発症リスクに関して、薬事承認において用いられた臨床試験では、妊娠高血圧の発症リスクは増加しませんでした。海外における一部の報告では、妊娠高血圧症候群の発症リスクが増加したという報告もあるものの、交絡因子等の影響の可能性があることから解釈に注意が必要であるとされています。
接種時期に関する注意
接種後14日以内に出生した乳児における有効性は確立していません。
接種後に気になる症状を認めた場合は、接種した医療機関へお問い合わせください。
接種方法と接種回数
妊娠ごとに1回(筋肉内に接種)
費用負担
0円(全額公費負担)
実施医療機関
詳細は決まり次第お知らせします。
彦根市外の医療機関で接種を希望される場合
市外・県外の医療機関で接種を希望する場合、事前に申請することで、費用の一部または全部を助成します。詳しくは下記を確認するか、健康推進課にお問合せください。




更新日:2026年03月10日