《2021》作文部門 入賞作品

更新日:2022年04月07日

令和3年度も、作文部門、標語部門、ポスター・絵手紙部門の3部門、合わせて874点もの作品をご応募いただきました。どの作品も、様々な人権問題を解決していこうとする決意や人権尊重に対する思いに溢れた素晴らしいものばかりでした。

本作品集は、応募いただいた作品の中から選ばれた54点の入賞作品を掲載しています。一人ひとりが身近にある人権問題に気づき、ひいては人権が尊重されるまちづくりについて考えるきっかけとなればという願いを込めて作成しました。学校や地域など様々な場面で人権学習・人権啓発の資料としてご活用いただければ幸いです。

最後に、今回ご応募いただきました皆様、ご協力を賜りました関係者の皆様に心から感謝申し上げます。

作文部門

学年等は応募当時のものです。

作文はすべてPDFファイルで添付しています。
ご覧になりたい作文タイトルをクリックすると作文作品を見ることができます。

小学生の部

特選

城東小学校 5年 林 亜美(はやし あみ) さん

城西小学校 6年 黒枝 紗矢子(くろえだ さやこ) さん

入選

稲枝東小学校 3年 白石 彩(しらいし さや) さん

平田小学校 4年 平石 優樹(ひらいし ゆうき) さん

高宮小学校 4年 北川 理乃彩(きたがわ りのあ) さん

城西小学校 6年 植田 葵衣(うえだ あおい) さん

中学生の部

特選

鳥居本中学校 3年 中村 榎乃(なかむら かの) さん

鳥居本中学校 3年 八木 拓己(やぎ たくみ) さん

中央中学校 3年 吉田 詩歩(よしだ しほ) さん

入選

中央中学校 1年 角田 奈巴(すみだ ななは) さん

南中学校 1年 江畑 和哉(えばた かずや) さん

彦根中学校 1年 水野 結萌(みずの ゆめ) さん

稲枝中学校 1年 藤野 友希(ふじの ゆき) さん

稲枝中学校 3年 室井 美優(むろい みゆ) さん

一般の部

特選

彦根総合高等学校 1年 佐々木 千紘(ささき ちひろ) さん

入選

彦根総合高等学校 1年 上運天 美海(かみうんてん ちゅら) さん

彦根総合高等学校 1年 友野 慎哉(ともの しんや) さん

彦根総合高等学校 1年 北川 莉々子(きたがわ りりこ) さん

作文部門総評

小学生の部に130点、中学生の部に48点、一般の部に25点の応募があり、応募総数は203点でした。多くの方のご応募をいただき、ありがとうございました。

すべての部において、文章構成、表現に長け、自らの経験や学校の道徳科の授業や人権学習等で学んだこと、そこから得た気付きや思いを今後にどう活かし、どう自分と向き合うのか、また、「違い」を認め合うこととは、と自らに問いかける作品が多いという感想が選考委員からあがりました。「人権尊重の思いを読み手に強く伝えようとしているか」「自らの経験に基づいているか」「自らの言葉を用いて論理的に文章を書いているか」等の観点をもとに、甲乙つけがたい作品の中から、特選、入選作品を選考しました。

 

【小学生の部】

学校や家庭での経験や、総合的な学習の時間、道徳科、人権に関わる学習や活動等の中で学んだことなどをもとに、自分の言動を振り返ったり、日々の様々な場面で尊重されるべき人権について深く思いを至らせたりしている作品が多く見られました。一人の人間としての「自分」から、家族、友達、そして、動物愛護を通した生命尊重や、男女、人種、新型コロナウイルス感染症に関連した差別など、発達段階に応じて視野を広げ、誰もが幸せに生きる権利について、自分の気付きや思いを綴っていることが深く印象に残っています。高学年児童の作品には、性の多様性を認め合うことの大切さを題材とする作品もあり、自分を支えてくれる周りの人たちへの感謝の思いを深め、互いに寄り添うとともに、違いを理解し合うことの大切さに改めて目を向けている作品が、各学年に見受けられました。いじめをテーマとする作品には、いじめを「しない」「させない」こと、そして傍観者にも決してならないことを誰もが貫こうと、強く呼びかけていました。

また、他者だけでなく、自分や自分の学校生活、家庭生活も振り返り、自分の良さや個性に目を向けた作品に触れ、子どもたちが、これから先の人生において、健やかに自尊感情を育んでほしいという願いを強くしました。ありのままの自分を大切にするという、自分との向き合い方も大切にしていきたいものです。

今後も、日々の生活の中で、人権尊重の認識が一人ひとりの心の中に確かに培われることを願います。

 

【中学生の部】

人権学習や道徳科の学習等で学んだことと、自らの経験を重ね合わせながら、自分の思いや気付きを論理的に力強く発信しようとしている作品が多く見られました。差別やいじめの現実を感情論としてただ嘆くのではなく、そこに潜む弱さや他者への意識の低さ、歪んだ自尊感情の維持や自己防衛という側面をとらえ、自分に何ができるかを探りながら立ち向かおうとする毅然とした思いを、どの作品からも感じました。

部落問題を取り上げた作品は、脈々と繰り返されてきた、理不尽で不合理な差別に苦しむ人が今もいるという現実に、憤りとともに自分にできることを追い求めていくという強い決意を感じました。また、人種、男女、職業、障害等に関わる差別、SNS等による人権侵害などをテーマとした作品も特選・入選作品となりました。どのような違いも、「当たり前」として受け止めること、人を深く傷つける媒体ともなり得るインターネットやSNSについて、常に相手意識を持ちながら利用することの大切さを強く呼びかけていました。

どの作品も、身のまわりで起こる一つ一つの出来事に鋭く人権感覚を傾け、気付きや他者との向き合い方について、論理的に文章を書き進めている様子がうかがえました。

 

【一般の部】

幅広い年齢層の方から応募いただきました。これまでの人生の中で出会った一つ一つの場面や、心が震えるような他者との関わりなどを大切に綴っていただいた作品に触れました。ご自身やご自身の人生を大切に、時間を積み重ねてこられたことが伝わり、深く心を動かされました。

また、障害のある方との関わりをテーマとする作品の中では、その中で得た気付きや思いを、読み手である私たちへも投げかけているように感じました。障害の有無によって分け隔てられることなく、互いをよく知ることで、人格や個性を尊重することを、改めて大切にしたいと考えます。

多様な性について、自らの経験をもとに取り上げた作品も入選作品となりました。自分や身の回りの習慣や常識について立ち止まり、多様な性について知ろうとすることに加え、自らが理解を深めたいという思いが力強く表現されていました。

人と「関わる」とは、知ろうとする働きかけだとする作品も複数見受けられたことが深く心に残っています。

 

今年度も、新型コロナウイルス感染症の拡大に歯止めがかかる兆しがなかなか見えません。このような、不安定で先が見えない状況の中でこそ、身近な家族や友達、周りの人たちと、互いに大切にしながら確かなつながりを築いていただきたいと願っています。その中で、様々な価値観や多様性を認め合い、一人ひとりが「自分らしく」生きることが実現するよう、強く念じています。

応募いただいた作品は、読まれた方に「人権とは」と、鋭く投げかけてくれています。日常生活の、何気ない光景の中で、人権の重みや人としての在り方に、人権意識のアンテナを高く張っていることが伝わる多くの作品に出会わせていただきました。今後も勇気をもってどんどん文章などで発信していただき、人権尊重の願いが広く確かに醸成される貴重な機会となることを願ってやみません。

 

作文部門選考委員
    橋 乃生子
    竹内 彰
    松岡 一男

ほかの部門の入賞作品はこちら

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この記事に関するお問い合わせ先

企画振興部 人権政策課 人権啓発係

電話:0749-30-6115
ファックス:0749-24-8577

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