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               <総 評>
  
 本年も多数の応募をいただきました。それだけ多くの人々が詩を書こうという意欲をお持ちなのだと思います。内容も大変高い水準で選考には多くの時間を費やしました。時代を反映して戦争や老いといったテーマも多く、確かな視点が見て取れました。 
               そのような中で考えたことは、よい詩とは端的に言ってしまえば人の心を打つものだという当たり前のことでした。その為にまず取り上げるテーマや素材の吟味が必要でしょう。しかし素材やテーマだけでは不充分で、そこにどれだけ新鮮な自分の言葉を見つけてくるか、あるいは使い慣れた言葉でもどれだけ新鮮に響かせるかという訓練が必要でしょう。 
               詩が上達するための一つの方法として、先達詩人の優れた詩を多く読むこと、そしてやはり自分で書いた詩を一人よがりにならないために、他人に読んでもらって感じたことを謙虚に聞かせてもらうことが必要だろうと思います。そのために機会を見つけて詩の会やサークルに参加することをお勧めします。
              (石内秀典) 
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