稲部遺跡

更新日:2023年05月08日

稲部遺跡群(稲部遺跡・稲部西遺跡)は、彦根市稲部町・彦富町、JR稲枝駅西側一帯に所在し、旧愛知川である文禄川に面した微高地上に立地します。弥生時代終末から古墳時代初頭(3世紀)の大規模かつ拠点的な集落遺跡です。西に隣接する稲部西遺跡とあわせた稲部遺跡群としては、遺跡の広がりは東西約500m以上、南北約200m以上と推定されます。

稲部遺跡は1981年の稲枝東小学校南側の1次調査ではじめて確認され、これまでに30次以上の発掘調査を実施しています。2013年から2016年の発掘調査を経て重要な遺跡として注目されました。2018年から遺跡の範囲や内容を確認するための発掘調査を行っています。

これまでの発掘調査では、文禄川の南岸に居住域があり、主に弥生時代終末から古墳時代初頭の竪穴建物、掘立柱建物、周溝付建物、大溝、方形区画溝、柱列、井戸などを確認しています。出土品としては、土器、石器、木製品、石器、銅鏃などがあります。土器では、外来系土器の数は少なく、大和、山陰、北陸、東海などからの搬入品あるいは模倣品が含まれます。手工業生産関連では、青銅器鋳造・鍛冶に関連する遺構・遺物、製作途中の木製品が出土しています。2019年には矢を入れる武具である靫(ゆき)が導水施設とみられる溝から出土し、重要遺物として注目されます。

遺跡についてさらに知りたい方は以下のリーフレットをご覧ください。

遺跡と調査員

大型建物跡

土器の写真

土器が出土した様子

稲部遺跡出土の矢入れ具ー靫(ゆき) 集合

稲部遺跡出土靫(ゆき)集合 1号横帯(下2点)・2号横帯(上)

稲部遺跡リーフレット ダウンロード

この記事に関するお問い合わせ先

観光文化戦略部 文化財課

電話:0749-26-5833

ファックス:0749-26-5899

メールフォームからお問合せする