【第30回】秋の彦根山

秋の彦根山
もともと、西日本の山々は、カシやタブノキなど紅葉しない木々が茂る山でしたが、薪や肥料にする落ち葉を取るため、徐々に人の手によって紅葉する山に変化してきました。
彦根山は、築城工事で木々が伐採され、樹木がほとんど無い山になり、22代目の直孝が土砂崩れの防止と軍事的に秘密にしたかった城内を隠すために松を植えました。廃城後は、本来の自然が回復し、再び、紅葉しない木々が茂っています。
周囲の山々が紅葉しても紅葉しない。この彦根山の景観は、彦根城の歴史を物語る特徴的なものと言えます。

- 殿様「なぜ城山は紅葉しないんじゃ?」
- 家臣「二代目の殿が松を植えられたのです。目かくしにもなりますし。」
殿様「なるほど。」 - 殿様・家臣(頭の中で、せっせと城山に松を植えた往時を想像)
- 家臣「スバラシイ。先人の苦労が偲ばれますなあ!」
殿様(モミジ植えたいって言えないわー・・・。桜も・・・。)
(広報ひこね2025年11月号掲載)




更新日:2025年11月01日