《2023》標語部門 入賞作品
昨年の7月から12月まで募集しました「彦根市はーとふるメッセージ2023」へ、多数のご応募ありがとうございました。令和5年度は、作文部門、標語部門、ポスター・絵手紙部門の3部門合わせて818点もの作品をご応募いただきました。どの作品も、様々な人権問題を解決していこうとする決意や人権尊重に対する思いに溢れた素晴らしいものばかりでした。
本作品集は、ご応募いただいた作品の中から選ばれた54点の入賞作品を掲載しています。一人ひとりが身近にある人権問題に気づき、ひいては人権が尊重されるまちづくりについて考えるきっかけとなればという願いを込めて作成しました。学校や地域など様々な場面での人権学習・人権啓発の資料としてご活用いただければ幸いです。
最後に、今回ご応募いただきました皆様、ご協力を賜りました関係者の皆様に心から感謝申し上げます
標語部門
学年等は応募当時のものです
小学生の部
特選
ありがとう やさしいことば うれしいよ | 金城小学校 2年 尾本 暖太(おもと はるた) さん |
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あなたはね あなたのままで いいんだよ | 佐和山小学校 4年 中川 琴音(なかがわ ことね) さん |
入選
ゆうきをだして 「いっしょにあそぼ」 でおともだち | 金城小学校 1年 寺村 柚奈(てらむら ゆな) さん |
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ふじぎだね にこにこすると 楽しくなる | 亀山小学校 2年 北崎 朱星(きたざき あかり) さん |
いいところ みんなちがう だからいい | 佐和山小学校 3年 中村 結衣(なかむら ゆい) さん |
思いやり してもされても うれしいな | 河瀬小学校 6年 山田 歩夢(やまだ あゆむ) さん |
中学生の部
特選
君の声 一つで変わる 心の温度 | 南中学校 2年 木村 和奏(きむら わか) さん |
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十人十色 みんなそれぞれ 最高やん | 河瀬中学校 3年 國領 ひかる(こくりょう ひかる) さん |
入選
らしさって ひとりひとりで ちがうもの | 中央中学校 1年 武友 海莉(たけとも かいり) さん |
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関係ない 実はいじめに 参加中 | 西中学校 1年 山本 慎吾(やまもと しんご) さん |
いろいろな 個性があってええやんか 広い世界に広がる個性 | 西中学校 1年 藤田 淳暉(ふじた じゅんき) さん |
今はまだ見つからなくても この世界どこかにきっと 居場所があるから | 南中学校 3年 田中 柚衣(たなか ゆい) さん |
一般の部
特選
みよう みつけよう みつめよう あなたのよさ わたしのよさ | 株式会社 アドバンス 池内 香那(いけうち かな) さん |
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目くばり 気くばり 心くばり 相手の立場になって 行動しよう | 金城学区人権教育推進協議会 小谷 治年(こたに はるとし) さん |
入選
知って欲しい 君の普通と 私の普通 |
彦根工業高等学校 1年 ※崎は「大」ではなく「立」となります。 |
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認め合おう みんなのこころ 自分から | 彦根工業高等学校 2年 松波 皇希(まつなみ こうき) さん |
相手の目線で見てみよう 異なる気持ちと 景色が見える | 株式会社 アドバンス 櫛村 信宏(くしむら のぶひろ) さん |
広げよう 心あたたまる やさしさの音色 【広心音(ひこね)】 | 株式会社 アドバンス 宮城 敦(みやぎ あつし) さん |
標語部門総評
標語部門には、小学生の部二六一点、中学生の部六七点、一般の部四八点、総数三七六点の応募がありました。どの作品も日常生活の中で感じた人権課題について素直に表現した作品ばかりで、選考に苦慮しました。
法務省人権擁護局作成の「人権の擁護」の冊子の中で、「私たちは『人権』とは、『全ての人々が生命と自由を確保し、それぞれの幸福を追求する権利』あるいは『人間が人間らしく生きる権利で、生まれながらに持つ権利』であり、誰にとっても身近で大切なもの、違いを認め合う心によって守られるものだと考えています。また、こどもたちに対しては、『命を大切にすること』、『みんなと仲良くすること』と話しています。」と述べられています。人権標語の作成にあたり、「人権とは何か。」「人権問題にはどのような種類があるのか。」「人権問題について短い言葉でいかに効果的に訴えるか。」などの視点が大事になります。自分の生活の中から感じた気持ちを素直に表す小学生の部から、言葉を吟味し、様々な技法を用い、広い視野で人権について見つめ感じたことを作品にしている一般の部まで多岐にわたる作品ばかりでした。本当に興味深い多くの作品の中から、より私たちの心に響くものとして、選考をしました。
【小学生の部】
一年生から六年生と年齢の幅が大きい小学生の部は、学年が進むにつれ、人権学習で学んだことをもとに、日常感じていることを上手に標語に表現しています。友達との関係が優しい言葉遣いによってよりよくなり、周りの人とつながれることなどを自分なりに表現しています。また、どのように行動へ移すのかを表した標語もあります。現状からよりよく生きるために、次はどうすればよいのかを考えているのだと思います。互いの個性や立場を尊重し、相手との違いを認めること、受け入れることを表現している標語が印象的でした。
【中学生の部】
いじめを扱った作品から、一人ひとりの違いを個性として認識しようとする多様性に注目した作品など、いろいろな角度の視点からの標語がありました。小学生の作品と同じように相手を意識した作品が多数見られ、読み手の心情に訴える標語が多かったです。命の大切さを訴える標語もあり、短い文の中に、友達との関係やこれからの生き方を表現した作品が多く見られました。
【一般の部】
今年度の標語は、時事的な作品が少なく、他者を大切にしつつ、自分も大切にしようと表現した標語や、日常の一コマに焦点を当てた標語が多く見られました。男女共同参画を表現した標語もあり、一般の部に参加されている方々の生活が、小中学生の生活より幅の広がりがあることがよく分かります。職場の人間関係等での気付きを標語として技巧を凝らし、鋭く指摘されている点が、一般の部の特徴と捉えます。
選考に残った標語は、どれも素晴らしく、心を打つものでした。選考するのに、大変苦慮しましたが、彦根市民の人権意識を高め、人権が尊重されるまちづくりについて考えるきっかけを与えるものとして、今後の活用が図りやすい作品を選考しています。これらの標語を目にし、立ち止まって考えることで、人権について改めて考えることが出来ます。正しいことを訴える標語は、私たちがすでに持っている価値観を正す力をもっています。周りの大人が人権に対する正しい価値観をもってこそ、子どもたちの正しい人権意識が培われます。ぜひ、多くの彦根市民の方に、これらの素晴らしい標語を読んでいただき、自分自身の人権意識を高めることが、よりよいまちづくりにつながるということに気付く機会にしてほしいと願っています。
標語部門選考委員
北村 里美
田口 全男
鑑継 朱里
更新日:2024年09月02日